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【NIE】

<学校と新聞>北区・八幡小学校(4) 新聞読み続け、意欲に変化

関心のある記事を切り抜いて読む3年生の児童=東京都北区の八幡小学校で

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 新聞を教材に活用する学習(NIE)に取り組み始めた二〇一六年度、私は六年生担任でした。どのように取り入れていこうか試行錯誤する中で、教師が子供に指示するのではなく、目に留まった記事を子供が自由に選び、要約をしたり意見を書いたりする活動を行ってみると、子供の意欲が高まったように感じました。

 子供が新聞を読み、頑張って書いた意見や感想に、私は赤ペンで線を引いたり花丸を付けたりして褒めていきました。しかし、やがて子供の意欲は少しずつ低下していきました。そこで「手間はかかるが、一つ一つ赤ペンで返事も書くことにしよう」と決め、取り組みました。すると新聞記事を深く読もうとする子供が多くなってきました。

 一七年度も六年生担任でした。前年度と方針は変えず、子供の意見や感想に真剣に向き合い、返事を書き続けました。初めは二、三行の意見や感想が、少しずつ増えていきました。さらに、さまざまなジャンルの記事を読む子供も増えました。例えば、サッカーの記事を主に選んでましたが、社会で学習した歴史や政治の記事に目を向けるようなこともありました。同じことに粘り強く取り組み、積み重ねていくと、子供の読む力や書く力、社会への興味・関心が育っていったのです。

 小学校の教師は毎年、何年生を任されるか分かりません。「学年に応じたNIEを実践したい」。それは指導者として常に念頭にあります。本年度は三年生担任で、子供は記事の漢字が読めなかったり、言葉の意味が分からなかったりすることが課題でした。初めはただ新聞を眺めている子供が多かったのですが、徐々に読めない漢字の意味を推測して読んだり、掲載されている写真からも情報を読み取ったりするようになりました。記事を読んでその記事にあった見出しを付けるという活動では、「ラッピング電車でPRへ出発!」のように、子供一人一人の個性が表れ、興味深い取り組みとなりました。

 教室に新聞が常に置いてあり、いつでも手に取り読める環境や、新聞を読んで意見や感想を書く時間を設けることで、小学生であっても、活字に向き合う主体的な態度が育っていくと確信しています。

(東京都北区立八幡(はちまん)小学校教諭 山本剛)

 

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