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【NIE】

<知りたいコトバ 知っている?言葉>刑法38条−過失

 前回に掲載した刑法三八条一項の「罪を犯す意思がない行為は、罰しない」。実は後段に、こんな但(ただ)し書きが付け加えられています。「法律に特別の規定がある場合は、この限りでない」

 つまり、犯罪の成立には結果発生についての故意を必要とするのが原則。しかし故意はなくとも、法的に欠かせない注意義務等に反する過失があり、看過できないような結果を生じさせた場合、その行為を罰する規定があれば罪に問われるケースもある、という結論が導かれます。

 ちなみに、この過失の性質について昭和四十二年の最高裁決定は「結果の発生を予見し、かつ未然に防止する可能性と義務が認められなければならない」と判示しています。

 先月、東京・明治神宮外苑でのイベント会場で起きた三年前の展示物火災において、学生が重過失致死傷容疑で、主催会社社長らが業務上過失致死傷容疑で書類送検されたのは、法の規定に基づき過失犯を立件しようとする典型例といえるでしょうか。 (矢野文高)

 

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