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【NIE】

<知りたいコトバ 知っている?言葉>令和と令徳 

 新元号令和の発表後、令和の「令」が命令を思わせると批判する一部の野党に、安倍晋三首相が令夫人、令嬢、令息などのよい意味だと反論したと報じられました。

 本紙には令和を「令は命令というイメージで意外」「命令の令か。どうせ和を使うなら平和が良かった」と評する声も。早稲田大の笹原宏之教授は「現代では『命令』『法令』といった用法から字義が想起されやすい」と説きます。笹原さんは令が江戸末期にも新元号案に上ったと述べていますが、当時も命令の令と取る人がいたのです。

 日本年号史大事典(雄山閣)によると、幕末に朝廷は二回続けて「令徳」を新元号に推したことがあります。しかし、決まったのは文久と元治(一八六一〜六四年と六四〜六五年)でした。幕府が令徳を「徳川に命令する」とみて嫌ったとあります。

 森鴎外の「元号考」(岩波書店)によれば、幕府に嫌われた令徳は古代中国の詩の一部「顕顕令徳」から。令徳は美徳のことです。「顕顕令徳」は輝く(王の)美徳を意味します。 (重松洋一)

 

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