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【NIE】

<学校と新聞>北区・八幡小学校(9) 創作活動を支える素材

昨年の展覧会でのファッションショー=東京都北区立八幡小学校で

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 新聞紙を体に巻きつけた子供が「あったかいー」とつぶやいています。新聞紙の大きさを全身で味わったり、紙の柔らかさを感じたりしながら、ある子供は、キャラクターになりきって変身ポーズを決めています。新聞紙をくしゃくしゃにしたり、びりびりと破ったり丸めたりしている子供も。低学年の図画工作の一場面です。新聞紙は図工の時間にあらゆる場面で大活躍をしています。

 日常使っているものを新聞紙で包み変化を楽しむ活動や、棒状に丸めた新聞紙を思い思いにつなぎ合わせていく活動などでも使われています。新聞紙を丸めて棒状にしてつなぎ合わせると、タワーをつくることもできます。テントの骨組みのように組み合わせ、広げた新聞紙を貼ることで、家もできます。昨年の展覧会では、体育館の舞台にロープを渡し、新聞紙をぶら下げて壁をつくり迷路をつくりました。広げると大きく薄く柔らかい新聞紙。「新聞迷路」は展覧会の期間中も大人気でした。

 これらは多くの図工室でも見られる風景かもしれませんが、NIE(新聞を教材に活用する学習)の研究が始まってからは大きな変化がありました。例えば、新聞紙を細長くつなぎ合わせて線路に見立てる活動に合わせて、子供が工夫して掲載された野球場の写真を配置していました。工作材料の紙としてだけでなく、記事の内容も併せて表現しました。新聞記事が子供の発想を広げるきっかけになっていたのです。

 高学年では、直接体験していなくても、新聞やテレビなどで得た情報から思いをめぐらせて、作品を発想したり創造したりすることができるようになります。気になった記事から自分が感じたことや考えたことを絵に表す活動にもチャレンジしました。朝の十五分間で新聞を読むNIEタイムを通し、全ての面にざっと目を通す読み方ができるようになり、政治から経済、スポーツ、地域などの情報や広告欄などから、どの子供も何かしら心ひかれる記事と出合えるからです。

 図工室では、新聞紙は床にこぼした絵の具を拭き取る雑巾にもなれば、描いた作品を一枚ずつ挟む保管棚にもなりますが、子供の創作活動を支える紙の素材として大活躍しています。

 (東京都足立区立東綾瀬小学校主任教諭・昨年度北区立八幡(はちまん)小教諭 大石広和)

 

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