東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 教育 > NIE > 記事

ここから本文

【NIE】

<知りたいコトバ 知っている?言葉>他事を顧みず

 「真摯(しんし)に受け止める」−。安倍首相や組織のリーダーらの会見で耳にするようになった言い方ですが、「真摯」とはどういう意味の言葉でしょう。

 市販されている辞書では、三省堂国語辞典が「まじめでひたむきなようす」、広辞苑が「まじめでひたむきなさま」、明鏡国語辞典が「まじめでひたむきなこと」、大辞泉が「まじめで熱心なこと」などとしています。どれも最後の「ようす」「さま」などが違うだけで、横並びの感があります。

 一歩踏み込んだ印象を受けるのは、新明解国語辞典の「他事を顧みず、一生懸命やる様子だ」という説明。「大言海」(一九三二〜三七年刊)という古い辞典に、「摯」の「きわまる」という意味を強調した「マスグニ、事ヲ為(な)シ極ムルコト」という語釈がありますが、そのいちずさを受け継いだかのような感じがします。

 こうした語釈を読むと、「真摯に…」と繰り返す人たちが、本当に「他事を顧みず、一生懸命」やろうとしているのか、見届けていきたくなります。 (伊藤楠生)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報