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【NIE】

<学校と新聞>夏休みの社会科課題 自分の切り口でスクラップ

フォトジャーナリスト渋谷敦志さん(右)を招いた授業で、「写真を読む」ことについて聴く生徒たち=東京都世田谷区で

写真

 夏休みに入り、日ごろの生活とは異なる自分のリズムで過ごせる今こそ、新聞に親しみ、新聞を活用した学習に取り組む絶好のチャンスといえます。

 中学一年生の授業で、自分でテーマを決めて新聞記事を切り抜きして、コメントをまとめる「夏休みの課題」を告知しました。すると、どの学級でもすかさず「何をスクラップすればよいのですか?」「何枚?」という質問が出てきます。

 「社会科の課題だから、まずは一学期に地理的分野で新聞記事を活用したSDGs(エスディージーズ)(国連の持続可能な開発目標)やアフリカをテーマにしてみてはどうでしょう」「枚数は三枚以上、可能な限りたくさん」と答えると、「SDGsはできそうだけれど、アフリカの記事はなかなか見つからないのでは…」という発言がありました。中学生のモチベーションを高めるようなリアクションをしなくてはと思いつつ、「日本の新聞では、ふつうはアフリカのニュースはとても少ないけれど、八月下旬には、私の『未来予想』では必ずたくさん見つかるのです」と言うと、「横浜でTICAD(アフリカ開発会議)が開かれるからだ」と気がつく生徒が出てきました。

 六月の授業で、ウガンダやエチオピアを中心としてアフリカの子どもの姿を撮影しているフォトジャーナリスト、渋谷敦志さんを招いて話を聴いた手応えを感じました。すると「渋谷さんが話した『写真を読む』ということに取り組んでいいですか?」という質問も出ました。もちろんOKです。新聞写真をスクラップのテーマにするという柔軟な発想は、当初は思い浮かんでいませんでした。

 さらに、八村塁選手やサニブラウン選手、大坂なおみ選手など、外国にルーツを持ち、グローバルに活躍するスポーツ選手への注目や、気候変動と関係させて暑い夏を健康で乗り切る方法(食事・睡眠・運動)、一年後に迫った東京オリンピック・パラリンピック、参議院議員選挙というように、スクラップのテーマについての生徒のアイデアは広がっていきました。

 社会科の課題を手がかりに、一人一人の生徒が自分の持ち味や個性を発揮、学びを広げ深めることにつながる新聞スクラップを、二学期に持ち寄ってくれることを楽しみにしています。

 (東京学芸大学付属世田谷中学校講師・秋山寿彦)

 

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