東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 教育 > NIE > 記事

ここから本文

【NIE】

<学校と新聞>ディベート公開授業 食品ロスの記事題材に

NIE全国大会の公開授業で、食品ロスの新聞記事を基に討論する作新学院小学部の児童=宇都宮市

写真

 新聞を教育に活用するNIE全国大会が「深い対話を育むNIE」をテーマに宇都宮市で開かれ、自ら学び、考えて行動する「生きる力」を育む教育へ向けた発表や討論が行われた。公開授業の一部を紹介する。

     ◇

 食品ロス解決策の一つとして、飲食店での食べ残しを持ち帰ることに賛成か反対か−。宇都宮市の私立作新学院小学部は、新聞記事を題材として、意見交換しながら社会的な課題に向き合うディベートの公開授業をNIE大会の会場で行った。

 六年生十八人が、賛成派七人と反対派十一人に分かれて向かい合い、自分なりの言葉で意見を述べ合った。「持ち帰ると食べ物の味が落ちたり、腐ったりするかも」「問題が起きたとき責任を問われるから、店側にメリットはあまりない」と反対派は鋭く指摘した。

 一方の賛成派も、負けじと「持ち帰って大丈夫な物をメニューなどにあらかじめ書いておけばいい」「ドギーバッグ(持ち帰り用容器)の使い方を多くの人に知ってもらう努力をすべきでは」などと反論した。

 同校のディベートのルールでは、相手の意見に納得した人が最後に立場を変えられる「引っ越し」がある。この日は、優勢に見えた反対派のうち男子三人が、神妙に椅子を抱えて賛成派陣営へ。会場が笑いに包まれた。「持ち帰る際に保冷剤を入れたり、(料理の)量を少なくできるなど店のメニューを工夫したりする」という賛成派の意見に説得力を感じたそうだ。

 同校ではNIEを社会科で実践。授業後、小学部の八島禎宏(やしまよしひろ)副部長(59)は「食品ロス削減推進法成立の記事が今回の題材だったが、給食の残飯問題などで子どもにも身近な問題だった」と報告した。

 「日常生活の中では勝敗より折り合いを付けることが大切」という理由で「引っ越し」ルールを設けたと説明。「読解力や表現力が付いただけでなく、相手の意見で納得できる点は受容するという、精神的な成長につながった」とまとめた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報