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【NIE】

<学校と新聞>シンブリオバトル 自分の言葉で記事紹介

学習発表会のシンブリオバトルの各学年代表。手にしているのはスクラップした記事=都内の中学校で

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 秋の学習発表会が十月二十六日開かれ、その中で「シンブリオバトル」を実施しました。本のビブリオバトル同様、お勧めの新聞記事を紹介するシンブリオバトル。三月に新聞会議のメンバーで実施した際、ほぼ全員の先生が見学し、学習効果が高いと学習発表会での実施が決まりました。

 夏休みの社会科の宿題として「新聞スクラップ」に全学年で取り組み、それを活用して発表することに。

 各学年の代表を一人ずつ選出、発表のトップは一年生遥香(はるか)さん。選んだ記事は「都庁にピアノ『自由に弾いて』」(産経新聞四月四日)。東京都庁の南展望室に誰でも弾けるピアノが設置されたという内容で、草間弥生さんのデザインで色はなんと黄色、「ピアノのおかげで、国や地域に関係なく人々が交流することができる」と紹介しました。「音楽が人の気持ちを和やかにし、自然に会話が弾んだりする場所になっていて素晴らしい」という言葉は、ピアノを演奏する彼女ならではのものでした。

 二年生の琴鈴(ことり)さんが選んだ記事は「新鮮クジラ 食卓に」(読売新聞八月四日)。小学校でクジラの竜田揚げを食べたことが興味をもつきっかけになったそうです。一番主張したかったのは「記事に捕鯨に反対している人の意見がほとんど載っていないこと」です。「この記事しか読んでいないと、反対派がほとんどいないと思い込んでしまう危険性がある」と訴えます。「反対意見も紹介してほしい」と提言します。

 最後に三年生拓音(たくと)くんは「氷河期世代 進まぬ支援」(東京新聞三月十九日)を取り上げました。まず、就職氷河期について自分で調べたことを紹介します。「アナウンサーの安住紳一郎さんは国語の教員志望でしたが、その時の定員は二人で、諦めたそうです」

 説明で氷河期を明確にイメージでき、その後、氷河期世代への助成金が使われていない内容を話し、新卒一括採用や終身雇用の問題点を示します。説得力ある論の進め方に聴衆は引き込まれました。「目の前の当たり前にもっと疑問をもってほしい。そのために、きちんと情報を得る必要があり、うってつけなのが新聞です」と熱く語りました。

 全校生徒の投票で「最も読みたい記事」に選ばれたのは、拓音くんでした。

(東京都公立中学校主任教諭・穐田剛)

 

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