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【NIE】

<学校と新聞>小学生の広報マン 木材の良さ フリーペーパーに

企画展の開会日に訪れ、自ら編集した広報紙の展示を見る高村虎志郎くん=横浜市中区の日本新聞博物館で

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 「地域の編集−ローカルメディアのコミュニケーションデザイン」をテーマに企画展が開かれている横浜市中区日本大通の日本新聞博物館(ニュースパーク)。二階の企画展示室に、ユニークな地域新聞や雑誌など全国各地から注目される地域メディアが集められ、たくさん展示されている中で、特に異彩を放っているのが大分県日田市の小学五年生、高村虎志郎(こじろう)くん(11)が取材・編集した手書きの広報紙「高村木材フリーペーパー」だ。

 高村くんは、家業の「高村木材」の「キッズ部広報課」の名刺を持っている。会社が参加するイベントのブースにこのフリーペーパーを置き、名刺と一緒に来場者に手渡すなどして配っている。始めたのは二〇一六年からで、年二回のペースで八号まで発行した。製材所で父親の真志さん(43)の仕事ぶりを見たり、作業場の掃除を手伝ったりするうち、「木の良さ、面白さをみんなに知ってもらいたい」と思うようになり、自ら発案したのがきっかけでスタートしたという。

 林業や材木産業のことを父や従業員にインタビューしたり、丸太運搬の様子を現地取材して、記事にまとめる。A4判に手書きの文章とイラストで構成、毎号五十〜百部ほど印刷する。日田市は材木どころ、高村くんのフリーペーパーは地域で知られるメディアにもなった。友達からは「読んだよ」という反響や、「年輪の説明記事、もっと詳しく教えて」と質問が寄せられるそうで、「楽しく読まれる紙面を工夫してつくりたい」と、読者を意識した編集に力が入るように。

 一七年の九州豪雨で製材所も土砂が流れ込むなど被災した際、周辺地域の被害を伝える「災害特別号」を発行、災害報道の大切な役割も実感したという。

 企画展のオープニングイベントで先月、家族五人で博物館を訪れた高村くんは、「展示されて、たくさんの人に読んでもらえるのがうれしい」と、今後の編集に意欲を見せていた。(鈴木賀津彦)

      ◇

 新聞博物館の企画展「地域の編集」は十二月二十二日まで。デジタル時代に、各地で洗練された紙メディアをつくり、人と地域のつながりを生み出している取り組みなどを紹介。開館は午前十時から午後五時(入館は四時半まで)。月曜日休館。入館料一般四百円、大学生三百円、高校生二百円、中学生以下無料。電045(661)2040。

 

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