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【NIE】

<学校と新聞>「新聞で新聞を作る」 日本語以外の記事も活用

グループで新聞を読み合い、自分で決めたテーマに沿った「記事選び」をする生徒たち=東京都目黒区の都立国際高校で

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 東京都立国際高校は、京王井の頭線の駒場東大前駅を最寄りとする、都立初の国際学科高校として創立された専門科高校である。本校の国際学科には、国際経験豊かな生徒が多く在籍しているため、日本語の読み書きを不得手とする生徒、日本の小・中学校における一般的な既習事項を学習していない生徒も多く存在する。正しい日本語と一般教養を身につける一環で、年間を通して新聞を活用した取り組みをしている。

 一学年の「現代社会」の授業で、「新聞で新聞を作る」学習プログラムを実施している。新聞が伝える多くの情報から自身で設定したテーマにあわせ記事を収集、模造紙にレイアウトした記事を貼付、フィールドワークや考察した結果を追記しながらまとめていく。

 始めて三年目の学習プログラムであるが、生徒の特徴にあわせ変化させている。当初グループで制作していたのを、今年度は個別に作品を制作する方法を採用し、一学年全体で十月から活動に取り組んでいる。

 まず、過年度生の作品分析から始まる。実際の作品を見た生徒は、カラフルな作品レイアウトに興味を示していたが、細部のアレンジやコメントのまとめ方など気づいた点をワークシートにメモ、独特なアレンジ方法はスマホで撮影するなど細部まで観察していく。制作はワークシートに従い、読んでもらう人を意識するよう心がけている。

 作品制作中のスコット乃愛(のあ)さんは「他言語で書かれている記事も、作品のアクセントとなるようにうまく活用している部分を見習いたい」と話し、江間萌結(もゆ)さんは、「多くの情報であふれている新聞の中から、問題提起・具体例・解決策に該当する記事を探し、まとめられている部分を自身の作品にも応用したい」と意欲を語っている。

 特色として、日本語以外の記事を作品の中に一つ以上入れる独自条件を設定している。英語だけでなく韓国語や中国語等、どの言語で書かれていても構わない。日本の新聞と海外の新聞の視点を比較することが目的であるが、個々のアイデンティティーを表現する機会としても捉えている。

 国際教育のパイオニアとして、生徒は昨年度を超える作品を目標に、十二月下旬の提出に向け、現在、制作に奮闘している。

 (東京都立国際高校教諭・小松純)

 

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