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【NIE】

<コトバ言葉>せいぜい

 先日の紙面で「精々」という表記が目に留まりました。通常の記事では「せいぜい」と書くことを基本としているからです。子どものころ、地元を走る路線バスの車内放送で、回数券を「せいぜいご利用ください」と聞いたことを思い出しました。

 職場にある辞典で「せいぜい」の意味を調べると(1)力の及ぶ限り。精いっぱい(2)十分多く見積もっても。たかだか(3)満足できるまで。十分に−でした。先述のバスの放送は(3)の用法ということでしょう。私の身近に「せいぜい」を(1)や(3)の意味で使う人は、あまりいません。ここ二十年の本紙での使用例も(2)の意味がほとんどです。

 「せいぜい」は「まじりけなく誠実なこと。まごころを尽くすこと」(広辞苑)という意味の「精誠」が変化してできたのではないかと言われます。良い意味で使われる機会が減っているのを少々残念に思いつつ、私はせいぜい仕事に励みます。もちろん(1)の意味です。 (江尻寿和)

 

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