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【NIE】

<学校と新聞>大船渡高・佐々木投手の記事比較 登板回避、賛否で書き方に違い?

3年生が引退し、新たに7人の1年生が参加したNPC=都内の中学校で

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 三年生が受験のため引退し、新たに一年生七人が参加した新生の新聞会議(NPC=Newspaper conference)。夏の全国高校野球の岩手県大会決勝で、波紋を広げた大船渡高・佐々木朗希投手の登板回避について話し合いました。決勝翌日の記事(東京・毎日・朝日・産経)を事前に読んできました。

 司会は琴鈴(ことり)さん。玉枝さんが真っ先に発言します。「登板してほしかった記者とそうでない記者で書き方が違うと思った」。瑠奈さんが続き「どの記事も事実は同じだけれど、登板派と登板否定派に分かれる」。「産経は投手に同情的、東京は前を向こうとしている彼を伝えている」と穂乃華さんは各紙の違いに注目。心温(もとはる)くんは「今後の有識者会議を朝日は伝えている」と本人以外のことが気になるようです。

 二年生は一区切り。初参加の一年生、智(とも)さんが口火を切ります。「各紙の写真に注目。もし佐々木投手が投げて負けたら写真はどうなっただろう。勝ったらどんな写真になったのか」。今までにない着眼点です。「佐々木投手が取材に答える前の状態の表現が、朝日と東京、産経で違う」と続いたのは美結(みゆ)さん。よく読み込んでいます。司会の琴鈴さんが「では、登板すべきかどうか」と促すと、「どちらともいえない」という玉枝さん以外、賛成派・反対派がくっきりと分かれました。

 「プロ野球でも休養日がある」(富久也(ふくや)くん)「自分が監督なら登板させない」(由友里(ゆゆり)さん)「甲子園がすべてではない」(菜水(なみ)さん)「プロを目指せなくなる」(駿(しゅん)くん)など賛成派は七人。反対派は「元横浜高校監督の記事を読んで登板すべきだと思う」(花菜(はな)さん)「佐々木投手の気持ちを考えるべきだ」(美結さん)「少しでも登板すれば良かった」(琴鈴さん)「投手の意見も聞くべきだ」(瑠奈さん)の四人と少なかった。

 ここで瑠奈さんが会心の一撃。「産経に監督が選手に相談しなかったと書いてあるよ」。「監督の指示は絶対という雰囲気があったのでは。そんな状態で自分の意見は言えないね」と琴鈴さんがさらに言うと、一気に佐々木投手の気持ちを聞くべきだったという流れになりました。「監督が百パーセント正しいわけじゃない」という穂乃華さんの言葉に、「大人だって間違える」と玉枝さんがまとめ、会は終了しました。

 (東京都公立中学校主任教諭・穐田剛)

 

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