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【NIE】

<学校と新聞>ベイリーを取材して(下) 全国で活躍できる日を願う

公園を散歩するベイリーとアニー、ハンドラーの森田さん。「病院の外では普通の犬だなぁ」と清武さん(右)=横浜市で

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◆取材後記

 神奈川県立こども医療センター(横浜市)を訪れ、ファシリティードッグと会って一番印象に残ったことは、病院にいる仕事中はしっかりしているけれど、お散歩に行ったときは、ハンドラーの森田優子さん(38)を引っ張っていて「普通の犬」だったことだ。でもやっぱりすごいと思ったのは、ほかの犬がワンワンほえてきても、ほえ返さないところ。僕が飼っている犬のチョコは、ほかの犬と会っただけでほえ続ける。

 森田さんは一人で二頭(ベイリーとアニー)の大型犬の世話をしている。病院だけでなく家でも一緒に暮らし、散歩は一日二回、シャンプーも週一回する。休日は海や公園、山など自然の多いところに行って二頭を喜ばせるという。

 僕は背骨が曲がる脊柱側彎症(せきちゅうそくわんしょう)という病気の手術のため、年二回福岡市立こども病院に入院している。毎回全身麻酔で背中を開く手術を高校生ごろまで続ける。採血などの痛い検査や手術の前がとても不安だ。先月の十三回目の手術でも、前の夜は二時間近く涙が止まらず、当日の朝は緊張で熱がどんどん上がった。

 また、病院では手術前に泣き叫んでいる子を見たことがある。病棟の入り口では、家族から引き離されて泣いている子もいた。数カ月の入院で学校の友達に会えない子もいる。そんなとき、「ファシリティードッグがいて、なぐさめてくれたらいいな」と思う。

 病気と闘う子どもはみんな僕の仲間だ。全国の病院にいる仲間たちのために、日本中のこども病院でファシリティードッグが活躍できる日がくることを願っている。

 それと、僕が入院している病院には犬はいないけれど、プロスポーツ選手の訪問や七夕会などの季節の行事、工作教室もある。僕たちの心が元気になるように、たくさんのことをしてくれる病院のみなさんにとても感謝している。(清武琳(りん)=福岡県粕屋町、粕屋中央小五年、西日本新聞・こども記者)

     ◇

 患者に寄り添うファシリティードッグがいる病院は国内で3カ所だけ。清武さんは自分の入院する病院にも導入をと訴え、実現への一番の近道は「知ってもらう」ことだと考え動きました。今後も取材し記事を書いていくそうです。

 

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