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【放送芸能】

水谷豊、監督第2作 ゼロから全て初脚本も

監督2作目の作品「轢き逃げ−」に込めた思いを語る水谷豊=東京都港区で

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 俳優の水谷豊(66)が監督と出演を務め、初めて脚本も手掛けた映画「轢(ひ)き逃げ−最高の最悪な日−」が10日、全国公開される。水谷がゼロから作り上げたのは、嫉妬を核に心情を深く掘り下げたサスペンスタッチのドラマ。「せりふを書いた自分だからこそ、撮影現場に自信を持って臨むことができた」と満足げに語る。 (竹島勇)

 初監督作品の「TAP−THE LAST SHOW」(二〇一七年)は、長く映画化できれば、と考えていたタップダンスが題材。今回はその経験を糧に、物語を新たに生み出す作業となった。

 轢き逃げ死亡事件を巡り、加害者と被害者遺族の心に宿るものを描いていく物語。プロデューサーからのオファーは「水谷さんの考えるサスペンスが見たい」だった。「その二日後、『嫉妬』を描こうとひらめいた」とテーマが浮かんだという。「嫉妬をプラスの方向に生かす人もいれば、嫉妬のために転落していく人もいるのが面白い。ストーリーはこの日、固まった。ウンウン苦しまなかったのは申し訳ないくらい」と笑顔で明かした。

 脚本の執筆も「せりふを話す場面や情景が映像としてどんどん頭に浮かぶ。それを文字に変換していったら脚本になった」。タブレット型端末に一本指で打ち込んだ。「(工夫は)刑事が犯人を逮捕して終わりでないこと」。登場人物それぞれの葛藤を描きこんだ。

 主役の秀一を演じる中山麻聖(ませい)や輝役の石田法嗣(ほうし)ら若手に対し「ぼくが実際に演じて見せたことも多い」と振り返り「自分が俳優で良かった」と笑う。ベテラン刑事役はテレビ朝日系ドラマ「相棒」シリーズや初監督の前作にも出演した岸部一徳。「一徳さんにしかできない芝居がある」と称賛し、水谷が演じる被害者の父の妻・千鶴子役の檀ふみについても「良かった」と実感を込める。

 ラストシーンは秀一の妻(小林涼子)と千鶴子との語り合い。「加害者側と被害者側の二人。せりふを練りました」。演出に自信をみなぎらせた。

◆あらすじ

 神戸をイメージした地方都市が舞台。大手ゼネコンに勤める若きエリート、秀一(中山)は学生時代からの親友で同期入社の輝(石田)を乗せ車を運転中、若い女性をはねてしまう。動転した秀一らは車で逃走。女性は死亡するが、秀一は罪の意識に苦しみつつ副社長の娘(小林)と結婚する。亡くなった女性は光央(水谷)と妻の千鶴子(壇)の一人娘だった。光央は娘の死の真相を探る。

 

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