東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 放送芸能 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【放送芸能】

母と三人娘 それぞれの関係 映画「パリの家族たち」

写真

 パリで働くさまざまな職業の女性と家族との関係をテーマに掲げたフランスの劇映画「パリの家族たち」が25日、公開される。脚本も担当したマリー=カスティーユ・マンシオン=シャール監督(56)=写真=は「母と子の関係にはさまざまなドラマがある」と強調。多様化する社会で、自分らしい幸せを追い求める女性たちをどう描いたのか。 (竹島勇)

 実際にはフランスに誕生していない女性の大統領を含め、さまざまな境遇の女性がモザイクのように登場。物語の核は、認知症が進む母親にどう接したらいいか悩む三姉妹だ。長女で子のない医師イザベルは幼少時に母から受けた行為でトラウマ(心的外傷)を抱えるが、それでも里子を受け入れ母親になる。次女ダフネは仕事優先のシングルマザーのジャーナリストで、子どもとの関係がぎくしゃくしている。三女の大学教授ナタリーは独身生活を謳歌(おうか)し、母性を重視する風潮を毛嫌いしている。

 「日本人もフランス人も共感する役柄は人それぞれ。国の違いはないようね」と語るマンシオン=シャール監督。出産後、大統領の職務との両立に悩むアンヌについて「大統領も初めての子育てに直面すれば、みんなと同じ不安を抱える。そのことを皆さんに今のうちに考えておいてほしかった」と意図を説明。ほかに母離れできない息子との関係に悩む舞台女優、ダフネの子どものベビーシッター、国を出て幼い子どもと離れて暮らす中国人娼婦(しょうふ)らを登場人物として描いた。

 母と家族の関係は、マンシオン=シャール監督が幼いころから考えてきたという。「私は子どもの時、働いていた母が家にいないことがとても不満で、母を嫌っていた時期があった。自分が二人の子を持つワーキングマザーになり、同じことをしている」。今、この映画を作ったことについて「人生を通して考え続け、熟成させていた母性と家族というテーマを、価値観が多様化した社会を背景に浮き彫りにできると思った」と話す。

 イザベルら三姉妹が母の日に、どんな対応を母に取るのか、これがクライマックスの場面。「母と三姉妹のシーンは、それぞれの性格や心情の違いを長回しの映像で丁寧に描くことができた」と満足げに語った。

 アンヌ大統領役にオドレイ・フルーロ、ジャーナリストのダフネ役にベネチア=ピエモンテ公妃でもあるクロチルド・クロが出演。

「パリの家族たち」から

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報