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【放送芸能】

アベンジャーズ映画、ヒットの訳 10年、育てたヒーロー群

アメコミに描かれているヒーローを網羅した書籍「アベンジャーズ大全」(発売・小学館集英社プロダクション)(c)2018MARVEL

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 4月末、日米をはじめ世界で公開された米国のSFアクション映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」が、興行記録を更新しそうな勢いで大ヒットしている。世界興行収入は26億ドル(約2886億円)を突破し、「タイタニック」(約21億8700万ドル)を抜き歴代2位に躍り出た。関係者は史上最高額の「アバター」の27億8800万ドルを10年ぶりに上回るのは確実とみている。なぜこんなにウケるのか−。 (竹島勇)

 アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドウ…。アメリカンコミック(アメコミ)の世界ではおなじみのヒーローキャラクターがこぞって出演する実写映画「アベンジャーズ」シリーズの完結編で、ロバート・ダウニー・ジュニア、クリス・エバンス、スカーレット・ヨハンソンらが出演。監督はアンソニー・ルッソとジョー・ルッソ兄弟。

 世界興収ベスト10(別表)を見ると、シリーズ全4作がランキング。その中でも今作は公開からわずか11日で「タイタニック」を超えた。日本でも7日間で40億円を突破するなど、出足の速さが特徴だ。今月20日の時点で国内興収は52億4099万円、動員は357万4263人の大ヒット。「世界興収1位になるのは時間の問題」と関係者の鼻息は荒い。

 昨年公開の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の後編という位置付け。前作ではスパイダーマン、ブラックパンサーらヒーローの半分がラスボス(最後に登場する強敵)のサノスに敗れ消滅。本作ではサノスとどんな最終対決をするのか、注目を集めていた。配給のウォルト・ディズニー傘下のマーベル・スタジオが製作。欧州、南米、アジアなど約50の国と地域で公開されている。

 評判を知り東京都千代田区の映画館で鑑賞した江東区の自営業の男性(33)は「このシリーズの作品を初めて見たが、戦闘シーンの映像の迫力や家族のドラマにとても感動した。もう一度見て細部を楽しみたい」と感想を話した。

 専門家はヒットの理由をどうみるのか。

 アメコミ映画に詳しい映画ライターの平沢薫は「マーベル・スタジオ社長で製作担当のケビン・ファイギの作戦勝ち」と断言する。ファイギは2008年の「アイアンマン」から単独ヒーローが活躍するアメコミ映画と、ヒーローが集合する「アベンジャーズシリーズ」を計画的に製作する「マーベル・シネマティック・ユニバース」プロジェクトを今作まで22作展開。「それぞれのヒーローのファンがアベンジャーズに集まる仕掛けで、次々にファンを拡大してきた。前作の『インフィニティ・ウォー』でヒーローが半分消滅したから、ファンは後編がどうなるのか気になって仕方がなかった。約10年にわたる企画で大ヒットが生まれた」と企画力を称賛する。

 映画評論家の渡辺祥子は「超大作と呼べる骨太な映画で、脚本の良さと映画館の大スクリーンでこそ楽しめる迫力ある映像美を両立させた」と作品の質の高さを指摘する。「それぞれのヒーローを生かすストーリーを丁寧に描き、SFアクションながら人生の哀愁や笑いまでも描き込んだ」とし「ファンも初めて見る人も満足させた」と高く評価している。

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