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【放送芸能】

「もしもし」がモテモテ もやもや解決 NHKラジオ子ども科学電話相談

スタジオで質問に答える先生たち=東京・渋谷のNHK放送センターで

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 「風は、どこから来てどこに行くの?」「ニワトリと卵はどっちが最初?」−。NHKラジオ第1の長寿番組「子ども科学電話相談」にはこんな難問、奇問が寄せられる。本質的で胸を打つ子どもの素朴な問いと、何とか分かってもらおうと必死に答える先生とのやりとりは大人にも人気。従来夏休みだけの放送だったが、四月からは日曜朝のレギュラー番組となった。先生、どうして人気なの? (原田晋也)

 一九八四年に始まった番組は、中学生以下から科学に関する質問を電話で受け付け、昆虫、恐竜、天文など各分野の識者が生放送で回答する。夏休み中の平日約四時間の放送だったが、今年四月からは毎週日曜午前十時五分から約二時間の放送となった。

 佐久間知樹チーフプロデューサー(49)によると、レギュラー化の主な理由として(1)昆虫の越冬など夏以外にもその季節ならではの質問がある(2)約千件の電話のうち取り上げられるのは二十五〜三十件と、答え切れていなかった(3)近年は放送中にインターネット上で話題になるなど、大人からも人気を集めている−の三点を示した。放送中はツイッターで「#子ども科学電話相談」というハッシュタグをつけた投稿が相次ぎ、盛り上がっている。

 現在の電話相談の流れはこうだ。スタッフ三人で電話を受け、質問内容や名前などを聞き取り、紙にまとめて先生に渡す。先生は他の先生の回答中に紙を読み「これは答えられるし、答えたい」と思うものを選び、折り返し電話する。

 制作側は、質問の選択に極力口出ししない。佐久間プロデューサーは「この番組の醍醐味(だいごみ)は、いかに先生と子どもの間に制作側の意図を介入させないか。子どもの真っすぐで真理をつくような質問に、普段は専門用語だけで話しているような方々がもがきながら答える。その闘いのようなやりとりを聴取者は聴きたいのだと思う」と、ライブ感を重んじる。

 子どもが緊張のあまり絶句するなど、冷や汗ものの事態も起こる。しかし、「聴取者はどこかでそれを期待しているところがあって、子どもを応援するような気持ちで温かく聴いてくれている」と、織り込み済みで進行しているという。

 今後は「科学」を広く捉えて経済や運動など新ジャンル開拓も目指すが、「子ども」の部分はぶれない。佐久間プロデューサーは「科学の次を担う人たちに、この番組をきっかけに興味を広げてもらえたら、こんなにうれしいことはない」とほほ笑んだ。

   ◇◇◇

 名物の長寿番組だけあって、いろいろなドラマがある。回答者歴30年以上の「かわさき宙(そら)と緑の科学館」の国司真(くにしまこと)・解説員(64)と、小学生のころ番組で質問し、番組の影響を受けて研究者の道に進む東京大学生態調和農学機構の山崎和久特任研究員(昆虫生態学)に思い出を聞いた。

◆ベテラン回答者・国司真さん 真剣に考えた「どこまで空?」

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 一番面白かった質問は「空はどこからどこまでか」という質問です。あなたならどう答えますか? 科学的には百キロ以上は宇宙で、成層圏とか熱圏とかいろいろありますが、子どもには分からない。辞書には「天と地の間のむなしいところ」と書いてあるが、答えになっていない。

 「紙飛行機を飛ばして飛んだところはもう空だよ」と答えたら「じゃあ、地面から十センチ上も空ですか」と言われ、随分考えてしまいました。アリにとっては地上一センチが空になるように、主体によって空は違うんだということと、百キロで青空と星空が切り替わることを伝えました。子どもの質問には答えが一つに決まらないことが実に多いんです。

◆かつての質問者・山崎和久さん 答えてもらった感動忘れず

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 小六の時に番組で矢島稔先生(昆虫学者)にヘビトンボの幼虫の育て方を質問しました。うれしかったですね。図鑑にはないもっと深い知識に基づく情報だったので、こんなにこの虫のことをよく知っている人がいるんだと驚きました。

 今でも思い出したように番組を聴きます。質問が取り上げられたからこの道を志したわけではないですが、少なからず影響を受けていると思います。こうやって虫のことを深く掘り下げられる仕事があるんだ、やりたいな、とあこがれを抱いていました。

 子どもの純粋で、深く幅広い質問に答えている先生方は本当にすごい。私も研究を深めて、あんなふうになれたらいいなと思います。

 

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