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【放送芸能】

役者、音楽「無の境地で」 映画「引っ越し大名!」主演の星野源

「快感を感じる演技ができた」と笑顔で話す星野源=東京都千代田区で

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 俳優、ミュージシャン、文筆家などマルチに活躍する星野源(38)が三十日公開の主演映画「引っ越し大名!」(犬童一心監督)で、時代劇に挑んだ。藩士と家族が引っ越す「国替え」の一大事に、藩の書庫に引きこもっていた侍・春之介が責任者に抜てきされて…という作品。「役柄がとても現代的なのが魅力と感じた」と話す。 (竹島勇)

 土橋(どばし)章宏の小説「引っ越し大名三千里」(ハルキ文庫)が原作。江戸時代、国替えは徳川幕府が大名に経費などの点で負担をかけ、力をそぐための政策だ。

 春之介は、姫路藩(現兵庫県)の書庫番で、本を読むのは好きだが人と話すのが苦手。藩が日田(現大分県)に国替えを命じられ、その責任者“引っ越し奉行”に任命される。突然の大役に友人で武芸の達人・源右衛門(高橋一生)や前任の引っ越し奉行の娘於蘭(おらん)(高畑充希)の助けを借りて準備を始める。

 「春之介は“職場引きこもり”で、好きな本には熱中し、身分で人を評価しない。当時としては駄目な侍かもしれないが、現代っぽい新しさに魅力を感じました」と星野は話す。「かつてなら自己犠牲で仕事を成し遂げるストーリーが多かった気がしますが、春之介は大好きな読書による知識を役立て、仲間の支援もあって仕事をうまく進める。作品に自己肯定感というメッセージもあってうれしい」と笑顔を見せる。

 音楽活動でも、NHK紅白歌合戦に二〇一五年から連続出場し、今年二月からの初の五大ドームツアーに約三十三万人を動員するなど、こちらも大人気を博す。随分前から意識していたという「自分にとっての二つの柱」を見事に両立させている。

 俳優とミュージシャンで違う快感を感じるのか。「どちらもうまくやろうという意識を持たず、無の境地になれた時に感じる」「俳優としては後から映像を見て『こんな演技してたっけ?』と感じるのが理想。音楽のライブではお客さんと一体になり、何も考えていないのに曲が進行できた時が最高。演技は快感を後から感じ、音楽は歌いながらお客さんと同時に感じる」と熱く語る。

 「引っ越し大名!」で、そういったシーンはあったのか。「春之介が藩を辞めさせる藩士を説得するところは、お互いの尊厳がぶつかりあう集中度の高い場面ですが、完成映像を見て自分の演技に感動した。最高の快感でした」と明かした。

 俳優も音楽も大好きだが、体は一つ。当代きってのスターは「選ぶというより正直、タイミングと縁があった映画やドラマに出演している」という。「まじめだったりナイーブだったりする青年が殻を破る役柄の依頼が多い。本当はすごい悪役など幅を広げてもみたいんですよ」と率直な思いを語った。

「引っ越し大名!」から

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