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【放送芸能】

日本の3DCGを育て 世界へ 「ルパン三世 THE FIRST」山崎貴監督

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 「ALWAYS 三丁目の夕日」などの山崎貴監督(55)が手掛けた3DCGアニメ映画「ルパン三世 THE FIRST」が六日、公開される。米ハリウッドと同じ製作手法を採用し、往年の人気アニメを三次元で再構築した。「日本の3DCGを育て、世界で戦いたい」。来年の東京五輪開閉会式の演出統括も務める山崎監督は思いを語る。 (酒井健)

「ルパン三世 THE FIRST」で、3DCGで描かれたルパン(中)らおなじみのキャラクター

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 「ルパン三世」は、今年四月に他界したモンキー・パンチの原作。漫画は一九六七年、テレビアニメは七一年にスタートした。「THE FIRST」は山崎監督のオリジナル脚本で、ナチスに殺された考古学者が残した謎をルパン一味が追う冒険ファンタジー。

 ルパン三世が始まった七〇年前後は「まだ世の中にロマンが残っていた時代」と山崎監督。作中にはクラシックな機械仕掛けや、古代文明の遺跡が登場。「今より少し昔の世界を舞台に、『これぞルパン』と感じてもらえる謎解きやスリルを盛り込んだ」と話す。

 実写作品「永遠の0」(二〇一三年)などでVFX(視覚効果)を駆使した山崎監督による3DCGは四作目。「STAND BY ME ドラえもん」(一四年)が中国などで大ヒットし、海外展開への手応えをつかんだという。

 海外に比べ「うまくいっていなかった日本の3DCGの基盤をつくりたかった」と振り返る。2Dアニメの製作ノウハウは実写と全く異なるが、3DCGは実写に近い感覚といい、「世界のトレンドは3DCG。実写の経験を生かしながら、海外に出ていきやすい」と可能性を見据える。

 本作では、せりふと音楽も入った全編通しの簡易映像「ストーリーリール」を事前に作り、関係者らで意見を出し合いキャラクターの性格や動きを修正。それを三回繰り返して仕上げる新手法を採った。「ストーリーリールで作り込むのがハリウッド流。大変だったが、より多くの人(の心)に届く作品になった」と自信を見せる。

 ルパン三世は「泥棒という悪い職業だけど、みんなに好かれるキャラクター」。加えて「クローン人間やタイムトラベルなど、なんでも許容してしまう」懐の深い世界観が魅力という。「アクションや大きな仕掛けを描きやすい」点が3DCGでの表現に適しているとも感じている。

 製作に当たり「ワクワクしている」とコメントを寄せていたモンキー・パンチに「完成作を見てもらいたかった」と悼んだ。

◆作品紹介

 考古学者ブレッソンが財宝の場所を記したとされる「ブレッソンダイアリー」を盗もうとしたルパン三世は、考古学を愛する少女レティシアと出会い、協力してその謎を解くことに。しかし2人の前に、ナチスを信奉する秘密組織が立ちはだかる…。ルパンの声は栗田貫一、石川五ェ門は故井上真樹夫さんの後を2011年から継いだ浪川大輔。少女レティシアは広瀬すずが担当する。音楽は大野雄二。

 

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