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【伝統芸能】

落後せず…目指せ「大看板」 落語「真打ち」昇進披露の秋

 落語界で新たに一人前のプロと認められた「真打ち」たちの昇進披露がこの秋、行われる。将来の「大看板」へと飛躍していくか。彼らの夢、目指す芸とは−。

 ▽同世代の感覚を

 「寄席で毎日トリをとるのが夢だった。うれしい」と喜ぶのは、二十一日に真打ち昇進の柳亭小痴楽(りゅうていこちらく)。トリは最後に登場する真打ちで、人気、実力の証し。落語芸術協会(春風亭昇太会長)では十五年ぶりの単独昇進で、都内六つの寄席の披露興行で計四十二日間トリを務める。

 十六歳で落語界に入り、「前座」「二つ目」と十四年間の修業を経て真打ちに。「粗相が多く最初の師匠からは破門」(本人)に。現在の師匠楽輔(らくすけ)は「その後、精進を重ねた。芸が好きなんだな」。

 やんちゃなキャラ、歯切れのいい口調で古典の「大工調べ」などを聴かせる。同じ協会の若手と「成金(なりきん)」というユニットを組み引っ張ってきた。

 父は、三遊亭小遊三(こゆうざ)らと同世代で、二〇〇九年に死去した五代目痴楽(ちらく)。六代目襲名を目指す。「同世代が笑う感覚、間を取り入れていきたい。僕を入り口に、落語を好きになってくれたら」

 ▽独特のキャラで

 落語協会(柳亭市馬会長)の新真打ちは四人。二十一日から五つの寄席で披露興行を五十日間開催。トリは日替わりだ。

 〇三〜〇四年の入門者たちでくせ者ぞろい。

 柳家さん生の弟子わさびは自ら落語も創作、どこか頼りないとぼけたキャラクターで人気。「サンショウ(さん生)に、わさび。名前を変えない方がいいというお声も一部にあり、そのままで」

 他の三人は昇進を機に改名。柳家さん喬の弟子で、喬の字改め五代目小志んは「四代目はこま回しの方が名乗っていた」名前。介護のケアマネジャーから転身、陽気な落語に取り組む。

 初音家左橋(はつねやさきょう)の弟子で、左吉改め古今亭ぎん志は「将棋の銀と志ん生師匠の『志』からです」。理学療法士から転身、ロック好きでリーゼントの髪が印象的だ。

 柳家権太楼(ごんたろう)の弟子で、ほたる改め権之助は師匠の「権」と大好きな「THE ALFEE」の坂崎幸之助を組み合わせた名前。独特のキャラで「誰が見ても外れない落語家になりたい」。

 落語人気が続き、落語家の数も「かつてなく多い」といわれる。市馬会長は「最近は二つ目の頃から、自分で会を催し応援してくださる方もいる。私たちの頃はそんなことなかった」と語る。演芸関係者は「いま競争は厳しい。寄席で幅広い客層を満足させる力をつけていってほしい」と言う。

 立川流では、談四楼(だんしろう)の弟子、三四楼改めわんだが十月に真打ち昇進する。SF作品などで得られる不思議な感動「センス・オブ・ワンダー」が名前の由来で、SF落語を続けたいという。七月には志らくの弟子志獅丸(ししまる)が真打ちに昇進している。

◆真打ち昇進披露興行の日程

 【落語協会】上野・鈴本演芸場=21〜30日▽新宿末広亭=10月1〜10日▽浅草演芸ホール=同11〜20日▽池袋演芸場=同21〜30日▽半蔵門・国立演芸場=11月1〜10日。

 【落語芸術協会】新宿末広亭=9月21〜30日▽浅草演芸ホール=10月1〜10日▽池袋演芸場=同11〜20日▽国立演芸場=11月11〜20日▽お江戸日本橋亭=10月24日▽お江戸上野広小路亭=11月5日

 

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