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ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ

(中)聖心 闇に差すあたたかな光

1951年 七宝 ヴァチカン美術館蔵 Photo(C)Governatorato S.C.V.−Direzione dei Musei

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 苦しみを抱えながらも、ひたむきに生きてゆく人。その姿がきっと、誰かの心を勇気づける。「聖心」を一目見た時、あたたかさを感じた。“大丈夫、光はちゃんとここにあります”と、気持ちをほっとさせてくれる、お守りのような絵だと思った。

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 若い頃の、暗く苦悩に満ちた作風とは対照的に、ルオーは晩年、安らかで神秘的な作品を多く描いている。懐かしく、あたたかな色合いに思わず目を細めてしまう。

 人生のテーマは年齢とともに移り変わってゆく。絵を通して描き手の人生を垣間見る時、私はとても、励まされるのだ。向き合うべき課題は時代とともに変化し、時に私たちを翻弄(ほんろう)する。しかし自らが苦しみに焦点を当てるか、安らぎへ向かうかは、自分次第であり、自由なのだと教えてくれる。

 「闇の中で光を見つけることは困難だ。けれど、あなたにも、きっとできるよ」。ルオーの絵画には、まさにそのことが描かれていると思った。

  (moumoon(ムームーン) YUKA=アーティスト)

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 「ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ」展(東京新聞など主催)は、パナソニック 汐留ミュージアム(東京都港区東新橋)で12月9日まで開催。水曜休館(ただし11月21、28日、12月5日は開館)。開館時間は午前10時〜午後6時。ただし10月26日、11月16日は午後8時まで。いずれも入館は閉館の30分前まで。入館料など問い合わせはハローダイヤル=電03(5777)8600=へ。

 

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