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モネ それからの100年

<出展作家の視点>(2)「puddle in the woods 5」 変化する森、常に新鮮な姿

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 私の家の近くに多摩丘陵を利用した森のような公園がある。たまに気が向くと一人、公園を一時間ほど歩き回る。住宅街のすぐ側(そば)にあるにもかかわらずその公園に入ると、全くといっていいほど家屋や電線などが見えなくなり、生活音は風の音や鳥の声に変わる。その公園には水のほとんど無い池がある。その中に幾つかの水たまりがあり、そこにはいつも森の木々や空が映り込んでいる。

 この「puddle in the woods 5(森の中の水たまり5)」はそんな森の中の出来事を描いたものだ。私の描いた滲(にじ)みは時に水たまりになったり、木々になったり、隣り合う滲みと相互に関係を保ちながらいろいろな形に変化する。さまざまなものと連動し共存することは森にも私の絵にも大切なのだと思う。モネの描いた絵の具の痕跡も、光になったり、水になったり、見るたびに姿を変え、常に新鮮さを保ち続ける。

 (丸山直文=画家、武蔵野美術大教授)

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 「モネ それからの100年」展(東京新聞など主催)は9月24日まで、横浜美術館(横浜市西区みなとみらい)で開催中。8月16日を除く木曜休館。観覧料など問い合わせはハローダイヤル=電03(5777)8600=へ。

 

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