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【発掘された日本列島】

縄文・弥生の新成果 森先一貴・文科技官が寄稿

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 「発掘された日本列島2018」展が七月二十二日まで東京都墨田区の東京都江戸東京博物館で開催されている。本展の注目点を森先一貴・文部科学技官=写真=に解説してもらった。

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 日本列島では、年間約八千件の発掘調査が行われている。このうち、成果がまとまった旧石器時代から近代までの十七遺跡を速報展示する。

 千葉市の特別史跡加曽利(かそり)貝塚は、縄文時代中期の環状貝塚と後期の馬蹄形(ばていけい)貝塚が連なる大型貝塚である。明治時代以来の調査研究成果を受けて二〇一七年に六十二件目の特別史跡に指定された。貝層を直接写し取った大型剥ぎ取りは壮観である。

 三重県津市、松阪市の雲出川(くもずがわ)下流域遺跡群で紹介する高茶屋(たかぢゃや)1号銅鐸(どうたく)は近年、保存処理が完了し、公開可能となった。弥生時代後期の見応えある一点である。このほか、各時代・地域の歴史や文化の多様性を物語る最新成果を紹介する。

 特別展示として「装飾古墳を発掘する!」を企画した。古墳などの墓室内部を鮮やかに彩った装飾古墳は、全国に六百基以上あり、その文様は、文字では知ることのできない当時の死生観や葬送儀礼を伝える。学術的にも高い価値を持つが、常に劣化の危険にさらされているため、文化庁でもその保護に取り組んでいる。これまでの装飾古墳の保護の取り組みを紹介することで、文化財としての装飾古墳の重要性を知っていただきたい。

貝層剥ぎ取り=千葉市立加曽利貝塚博物館所蔵

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高茶屋1号銅鐸=津市教育委員会所蔵

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