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<都のいだてん>(中)夫婦で走る五輪への道 木滑良(28)MHPS

ここまでの調整は順調。木滑良の表情は明るい=長崎市で

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 カレンダーに練習メニューを書き込み、夫婦で共有している。木滑が負荷の高い、激しい練習の日、家では脂が少なくタンパク質の豊富な豚肉料理が用意される。時にはマッサージで体をほぐしてもらうことも。「一緒になって頑張ってくれる。だから、結婚前より責任感が増したかな。今は東京五輪で戦うことが二人の目標になっている」

 妻は実業団チーム、十八銀行で活躍した藤田(旧姓)真弓さん。2009年名古屋国際女子で4位、海外レースなど経験豊富。マラソン選手同士の「いだてん」夫婦は珍しい。「元ランナーなので、栄養や疲労だけでなく、いろいろと分かってくれる。それは大きい」。幸せそうに話す姿はほほ笑ましい。

 昨年の東京は設楽悠太(ホンダ)、井上大仁(ひろと=MHPS)に次ぐ日本勢3位の2時間8分8秒をマーク。東京五輪マラソン代表選考会「グランドチャンピオンシップ」(MGC)の出場権を獲得した。「東京は走りやすかった。スピードに乗りやすいし、タイムが出る。あれで次のステージに上がれた。世界と戦うイメージで練習できている分、成長していると思う」

 昨年10月のシカゴは直前に左かかとを痛めていたこともあって途中棄権したものの、順調に回復。東京に向けて、45キロ走を含む、40キロ走は5回。12月には月間約900キロ、1月は約1000キロ走り込んできた。

 昨年と立場は変わり、自己記録は日本勢で大迫傑(ナイキ)に次ぐ2番目。木滑の他にMGC出場権の獲得者は5人もいる。

 「東京だし、MGCを意識しながら走れば次につながる。今回は(2時間)7分台を出すつもり。自分のペースで走って、最後は他の選手を意識する。しっかり粘ってMGCのライバルたちに『木滑はやっぱり強いな』と植え付けたい」

 これまで沿道から声援を送っていた真弓さんは、準エリート枠で出場予定。初めて夫婦で同じレースを走る。「妻は、一緒に走りながら応援するわ、と言ってくれている。でも、本当に分かるのかな」と照れ笑いを浮かべた。

 最もつらくなる35キロすぎ、品川の折り返し以降にすれ違う可能性が高い。走る真弓さんからの声援を受け、もうひと頑張り。MGCのライバルを振り切り、ゴールへと向かう。 (森合正範)

<きなめ・りょう> MHPS所属。同社でマラソン部の主将を務める。2014年別府大分毎日で初マラソン。16年北海道でマラソン初優勝。昨年の東京で自己記録となる2時間8分8秒をマークし7位。168センチ、53キロ。28歳。長崎県出身。

木滑と妻の真弓さん。木滑は「東京五輪で戦うことが二人の目標」と語る=本人提供

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