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【イベント情報】

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堀尾、今井、藤川、神野 4人にMGC切符

日本男子トップの5位でゴールする堀尾謙介=いずれも3日、東京都千代田区で

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 東京マラソン2019(東京新聞など共催)は3日、東京都庁前から東京駅前のコースで行われ、男子はビルハヌ・レゲセ(エチオピア)が2時間4分48秒で初優勝した。初マラソンの堀尾謙介(中央大)が2時間10分21秒で、日本勢トップの5位だった。日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)は29キロ付近で棄権した。

 男子は9月に行われる2020年東京五輪の代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権が懸かっていた。堀尾、6位の今井正人(トヨタ自動車九州)、7位の藤川拓也(中国電力)、8位の神野大地(セルソース)の計4選手が新たに出場権を得た。堀尾は学生で初めての出場権獲得となった。

 女子はルティ・アガ(エチオピア)が2時間20分40秒で初優勝。日本選手は、マラソン初挑戦の一山麻緒(ワコール)が2時間24分33秒で7位に入ったのが最高だった。

 車いすの部は、男子はマルセル・フグ(スイス)が初優勝し、女子はマニュエラ・シャー(スイス)が2連覇した。 (スタート時雨、気温5.7度、湿度58.6%)

◆中大・堀尾、学生初の出場権

 雨にぬれ、寒さに震える都心を駆け抜けた。

 日本勢トップは大迫でも神野でもなく、初マラソンの大学生だった。22歳の堀尾はゴール後に中大の藤原正和監督から「日本人1位」と知らされ、「本当に現実かな、と思った。豪華なメンバーの中で素直にうれしい」。驚きと喜びが交錯し、初々しくはにかんだ。

 終盤の好走を引き寄せたのは勇気と1杯の水だった。25キロ付近の給水を取れず、「もらえませんか?」と並走する4歳上の藤川に声をかけた。「正直、あまり面識はないんですけど、のどが渇いていて、きつい波が来ていた。あとのことを考えるとお願いするしかないかな、と。藤川さんが優しい人で良かった」

 きつい波が過ぎ去ると、次第に心と体が軽くなってきた。少しずつ順位を上げていき、35キロ手前で日本勢3人の集団を抜け出し、30秒以上も前を走る佐藤を追い掛けた。37キロ付近であっさり日本勢トップに立ち、残り5キロは粘りの走り。踏ん張ることができたのは、あの水の効果だった。

 大学2年時に中大の箱根駅伝連続出場が87回で途切れる屈辱を味わった。「あれほど悔しいことはない。もう経験したくない」。トラックで勝てるスピードはなく、全国レベルのタイトルとは縁がない。

 「僕にはマラソンしかない」。他の選手より長い距離の走り込みを重ね、42・195キロに挑んだ。学生では初となるMGC出場権を獲得。「僕らの年代で誰もいないのは寂しい。できれば自分がと思っていた」と、してやったりの表情だった。 (森合正範)

6位でゴールする今井正人

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7位でゴールする藤川拓也

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男子8位でゴールし、タイムを確認してガッツポーズする神野大地

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