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【鉄学しましょ】

前向きさの名残 古今亭駒治さん

写真

 全国に20ほどある企業名を冠した前駅のうち、静岡県の天竜浜名湖鉄道の「アスモ前」=写真=はホームから会社の通用門まで6メートルちょっとという、前駅近さランキングの上位に食い込む好立地です。

 自動車部品メーカーのアスモは昨年、デンソーと事業統合し、現在この場所はデンソー湖西製作所と呼ばれていますが、駅名は1987年の開業時から変わっていません。

 門の向こうは会社の野球場で、奥の高台に工場らしき建物が見えます。ホームや野球場に人の姿はなく線路の反対側は森なので、便利な前駅でありながら秘境駅の雰囲気も漂います。乗降客はかなり少ないようですが、天竜浜名湖鉄道も手をこまねいているわけではありません。

 「明日(あす)も前」とも読める前向きな駅名をキーホルダーにしたり、「明日も、君に会える」と書いたポスターを張ったりして利用を促しています。落語家としてはほほえむしかないダジャレですが、このコラムの見出しも同じようなもので人のことは言えません。

 通用門とは反対側の小さな踏切を渡ると、ポツンと電話ボックスがありました。のぞいてみると「天浜線アスモ前駅前公衆電話」という名前でした。「前駅前公衆電話」という、新たなジャンルを発見です。

 

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