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【タイムライン】

ラグビーNZ、豪が熱戦 W杯準備 大きな収穫

ラグビーW杯日本大会決勝の会場で行われたブレディスロー杯。4万5000人を超える観客が詰めかけたが、空席も見られた=横浜市の日産スタジアムで

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 ラグビーのニュージーランド代表「オールブラックス」が、10月下旬から今月上旬にかけて日本で2試合を戦った。初めて日本で開かれる来年のワールドカップ(W杯)開幕まで1年を切ったタイミング。オーストラリア代表「ワラビーズ」、日本代表と繰り広げた熱戦は、世界のトップチームにとっても、巨大な国際大会を受け入れる日本側にとってもこれ以上ない予行演習となった。 (海老名徳馬)

 オールブラックスの試合会場は、ワラビーズ戦がW杯決勝の舞台となる日産スタジアム、日本戦はW杯1次リーグでナミビア戦が組まれている味の素スタジアムだった。本大会で史上初の3連覇を見据える強豪の思惑が透けて見えるマッチメーク。主将のキーラン・リードは「施設はトップレベルだし慣れるのにいい機会だった。時間の使い方や施設の使い方にも慣れた」と振り返った。

 本番で滞在するキャンプ地やグラウンドの設備を確認し、さらに異国の文化を実際に肌で感じ、1年後にはプレーに最大限集中できるようW杯での具体的なイメージを膨らませる。選手にとって貴重な機会は、世界のチームを受け入れる国内の合宿地にとっても意味のある時間となった。

 オールブラックスがW杯の直前にキャンプを張る千葉県柏市には、今回の滞在中にチーム首脳らが訪れて本番に向けて施設や受け入れ態勢をチェックした。宿舎やグラウンドでの動線を入念に確かめるなど、誘致段階から話し合ってきた施設の環境面を重点的に視察。ゴールポストの高さを現在の7メートルから13メートルに上げられないかといった要望も行ったという。

 選手はW杯期間中にキャンプを張る千葉県浦安市も訪れた。世界一の司令塔とも言われるSOボーデン・バレットらと地元の子どもたちが交流するラグビースクールも開かれ、W杯の開催機運の盛り上げに一役買った。ワラビーズの面々も試合後、1週間ほど日本に残り、W杯本番で事前キャンプを張る神奈川県小田原市でトレーニングを積んだ。地元は公開練習などで選手と交流する場を期待していたが、練習の日程が前日にならないと決まらず、スケジュール作成に苦労したという。

 結果的に公開練習は平日の昼に実施。市民への周知は前日の夕方からという急なイベントだったが、450人が集まったという。市の担当者は「予定を立てるのは難しいけれど、交流を楽しみにしている人はやはり多い。本番でもできるだけ機会を設けたい」と意欲を見せる。

 主要国際大会では異文化の壁をどう乗り越えるかも課題の一つ。日本でのW杯では、選手やサポーターに公共の場でタトゥー(入れ墨)を隠すよう、国際統括団体のワールドラグビー(WR)が要請している。南太平洋の島国には伝統的にタトゥーの文化がある。オールブラックスの主力CTBで日本のチームでもプレー経験があり、体にタトゥーを施しているソニー・ビル・ウィリアムズは「日本では長袖や長ズボンを着ている。そういったことも含めてW杯前に経験できるのはいいこと」と来日の成果を強調した。

来日中に開催されたラグビースクールで、子どもたちと触れ合うニュージーランド代表のSOボーデン・バレット(左端)ら=千葉県浦安市で

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◆来秋本番、集客に課題

 W杯を開催する日本のラグビー関係者にとっても、オールブラックスを迎えた2試合は、集客面で重要な試金石となった。オールブラックスとワラビーズが顔を合わせる伝統の一戦「ブレディスロー杯」は世界も注目する中、日本ラグビー協会主催の試合として過去最多となる4万6143人のファンを動員した。

 ただ7万人を収容する日産スタジアムのスタンドには埋まっていない席も目立った。試合後、オールブラックスのリード主将は「満員ではなかったけれど非常に大きいスタジアム。来年は満席でプレーできるのを楽しみにしている」と本番での盛り上がりに期待を寄せた。

 日本とオールブラックスの試合は、国内での日本代表戦として過去最多の4万3751人を集客。日本は31−69で完敗したが、5トライを挙げてファンを沸かせ、日本ラグビー協会は「これまでも協会は日本代表戦を満員にすることを目指している。過去最高の入場者を数えたことはうれしい」と評価する。

 前回W杯で強豪南アフリカ代表を撃破するなど徐々に実績を積み重ねている日本代表に対して、ファンの支持も少しずつ厚みを増していると言える。

◆NZ代表の強さや文化的背景に迫る

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 東京新聞では、ラグビーのニュージーランド代表を描いた『オールブラックス・プライド』(斎藤龍太郎著、東邦出版、1500円税別)=写真=を読者5人にプレゼントします。W杯を史上最多の3度制し、「オールブラックス」の愛称で知られるチームの強さの要因や文化的背景などについて、歴代の名選手や名指導者の証言を通じて迫ります。

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