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【2020東京五輪】

都、テスト大会の課題発表 熱中症患者「複数発生」 お台場、水質対策加速へ

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 東京都は四日、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向けた今夏の各テスト大会で把握した暑さ対策などの課題を発表した。来夏の本番でも熱中症患者が複数発生する可能性を指摘。専門家の意見も聞いて詳しい検証結果をまとめ、今後の取り組みに反映させる。

 暑さ対策では、テントに加えミストシャワーや扇風機を組み合わせると暑さ指数の低減効果が高いと分析。ビーチバレー会場の潮風公園(品川区)では救護所の利用者七人のうち四人が熱中症の疑いだったとし、さらに観客が増える本番では患者が同時に複数発生する可能性があるとした。

 話題となった「かぶる傘」については、使用した都市ボランティア(シティキャスト)から風に弱いが暑さを軽減できるといった感想があった。炎天下での活動のため、ボランティアは一時間で交代するのが適切とする声や、四十五分程度が良いという意見も出た。アンケート結果を基に検討を進める。

 ボートなどの会場となる海の森水上競技場(都内臨海部)は近くに鉄道駅がなく、大会時はシャトルバスで観客を輸送する。テスト大会中、天候の影響で競技時間の前倒しがあったが、回送車の活用などで運行ダイヤを変更し、観客の滞留を解消。五日間で計五千五百人をバスで運んだ。

 同競技場までは、駅から会場までのバス移動でバリアフリー対応も検証。車いす利用者からは「スタッフのサポートでスムーズに乗車できた」と好評だった。視覚障害者からは「初めての場所は不安なので、ボランティアにルートや休憩所、ミスト設置場所の案内をしてもらえると安心できる」との要望があった。

 また、トライアスロンなどの会場「お台場海浜公園」(港区)の水質問題対策も公表。大会に向け、高速ろ過施設の整備を加速させるほか、下水の放流口にネットを張り、海へごみが流入するのを防ぐ措置を取るとした。選手から指摘が出た異臭の原因も調べる。

◆暑さ対策、降雪機が救う?

 二〇二〇年東京五輪・パラリンピック組織委員会は四日、観客向けの暑さ対策として、降雪機を使って実験すると発表した。十三日のカヌー・スプリントのテスト大会で効果を検証し、有効であれば他会場も含めて導入を検討する。組織委によると、国内のスポーツ大会での暑さ対策で雪を降らせるのは初めて。

 降雪機は二トン分の氷を積めるトラック型で、雪をつくって空中に放出する。通常は野外音楽祭や映画、CMの撮影で使われるものだという。

 実験するのは都内臨海部の海の森水上競技場で、組織委スタッフ数十人を屋根のない観客席に座らせて数分間雪を降らせ、暑さを十分に和らげることができるかどうかを確かめる。

 組織委は今夏集中的に行った各競技のテスト大会で、大型冷風機や日よけテントを設置するなどの暑さ対策を施した。雪を降らせるアイデアは八月中旬に新たに浮上したという。組織委は「(効果を)検証できるものは今のうちにやっておこうということ」と説明した。

 

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