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【2020東京五輪】

川井友、銅 五輪代表 レスリング世界選手権

女子62キロ級3位決定戦 北朝鮮選手に勝ち、歓喜の表情でガッツポーズする川井友香子=ヌルスルタンで(榎戸直紀撮影)

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 【ヌルスルタン(カザフスタン)=共同】東京五輪予選を兼ねた世界選手権第7日は20日、当地で行われ、女子62キロ級で川井友香子(至学館大)が3位決定戦を勝って銅メダルに輝き、日本協会の選考基準を満たして五輪代表に決まった。57キロ級覇者で姉の川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)と姉妹代表となり、58キロ級と63キロ級で五輪4連覇の伊調馨(ALSOK)は東京五輪出場が絶望的となった。

 68キロ級の土性沙羅(東新住建)は3位決定戦で敗れ、今大会で女子のメダルは金1、銀3、銅2となった。男子フリースタイル65キロ級の乙黒拓斗(山梨学院大)も3位決定戦で屈した。土性と乙黒拓は5位までの国・地域に与えられる東京五輪出場枠は獲得した。

 男子フリー74キロ級の奥井真生(自衛隊)は4回戦でロシア選手に屈し、21日の敗者復活戦に回った。125キロ級の荒木田進謙(のぶよし=athletic camp LION)は1回戦で敗退し、五輪枠を逃した。非五輪階級で70キロ級の志賀晃次郎(拓大)と92キロ級の大津拓馬(山梨学院大)もともに3回戦で敗退した。

◆姉の声援を力に

 力を振り絞り、相手の体を回転させる。女子62キロ級3位決定戦。テクニカルフォール勝ちで、川井友が東京五輪内定を決めた。

 姉の梨紗子は観客席の最前列で、喜びの涙を流す。「梨紗子とこうやって一緒に五輪を目指すのも最初で最後だと思うので、絶対に無駄にしたくない」。姉妹での五輪出場に懸ける思いの強さで、大一番を制した。

 姉のような卓越した組み手からの攻め、土性のような代名詞のタックル。あこがれの先輩たちのような確固たる武器があるわけではない。丁寧な試合運びで白星をもぎとってきた。幼少期から、レスリングクラブの練習がない日も地元の体育館に通って黙々と体を動かすタイプだった。

 難敵の北朝鮮選手との3位決定戦は相手の動きを落ち着いて見極め、隙をついて背後を取って得点を重ねた。派手な大技ではなく「攻めるところで攻めて、守るべきところは守る」。自らのレスリング人生に似た、堅実な試合運びをみせた。

 姉妹で目指した東京五輪。姉は昨年12月の全日本選手権で、伊調に敗れた。張り詰めた緊張感、こわばった表情の日々が続いたが、7月のプレーオフを制し、久しぶりに普段の姉の姿が戻ってきた。その姉は前夜、57キロ級できっちり優勝した。最高のエールを受け取り、つなげた歓喜の銅メダル。今度は、「姉妹で金」の夢を来年の夏に実現する。 (多園尚樹)

<かわい・ゆかこ> 世界選手権は2017年に63キロ級で初出場し、18年に62キロ級で銀メダルを獲得した。4月のアジア選手権も2位。姉の梨紗子(ジャパンビバレッジ)は16年リオデジャネイロ五輪63キロ級金メダリスト、母の初江さんは89年世界選手権代表。愛知・至学館高出、至学館大。162センチ。22歳。石川県出身。 (共同)

 

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