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【2020東京五輪】

中西初V、東京パラ内定 世界パラ陸上 女子走り幅跳び

5メートル37で優勝した中西麻耶=ドバイで(共同)

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 【ドバイ=共同】パラ陸上の世界選手権第5日は11日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで行われ、女子走り幅跳び(義足T64)で34歳の中西麻耶(うちのう整形外科)が5メートル37で初優勝し、東京パラリンピック代表に内定した。4大会連続出場となる。高桑早生(NTT東日本)は6位。

 男子走り高跳び(義足T64)は鈴木徹(SMBC日興証券)が1メートル92で銅メダルを獲得し、6大会連続となるパラリンピック代表の内定条件を満たした。スノーボードの平昌冬季パラリンピック金メダリストの成田緑夢(新日本住設)は6位。同種目は義足T64と下肢障害T44の両クラスを統合して実施された。

 女子400メートル(脳性まひT38)の竹村明結美(シオヤレクリエーションク)は5位。男子100メートル(義足T64)の井谷俊介(SMBC日興証券)は8位だった。

◆もがいて劇的逆転

 劇的な逆転優勝だった。5本目までで5メートル15と3位につけ、最後の6本目。女子走り幅跳び(義足T64)の中西は、他競技がほぼ終わり観客の視線が集まる中、手拍子も後押しに5メートル37を跳んだ。記録が表示されると喜びを爆発させ、金メダルを決めて大粒の涙を流した。「一番すかっとする勝ち方をした」とすがすがしく語った。

 1本目で5メートル10を出し、その後も5メートルを超えるものの、いまひとつ伸びない。他選手も好記録を出せず戸惑いの雰囲気が漂ったが、「必ず最後は決められる」と信じ、悪い空気にのまれなかった。自己ベストは5メートル51。「5メートル60〜70は跳びたかった」と記録には満足していないが、「ずっと欲しくて、もがいていた」という初めての世界タイトルだ。

 2008年の北京パラリンピックから3大会続けて出場している34歳。地元大分県の競技場を練習拠点とし、元走り幅跳び選手の荒川大輔コーチに今年から本格的に指導を受ける。荒川コーチは「助走合わせで跳躍は良い感じだった。向かい風で苦しい時間もあったが、心臓強いな」と勝負強さに感心する。

 今回不在だったトップ選手もおり、東京大会ではライバルとなる。「6メートル跳ばないと東京は厳しい。金メダルのうれしさは今だけで、帰国したらすべてリセットする」。来年も同じ喜びを味わうため、さらなる進化を誓う。 (ドバイ・神谷円香)

◆鈴木、走り高跳び銅 東京実施願う

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 5大会連続でパラリンピックに出場しているベテラン、男子走り高跳び(義足T64)の鈴木が、若い海外勢も出てきた舞台で地力を見せた。ただ、記録は2メートルの大台に届かず。初めて義足モデルを変更して夏に使い始めたばかりで「まだフィットしていない。重心が高いまま踏み切っている」と課題も口にした。

 この種目は選手が少なく、東京大会での実施は決まっていない。今大会の出場人数が目安となるため、実施を望む国々から9人がエントリーした。冬季競技から転向した成田を含め、新しい選手も出てきた。「単純にうれしい。試合をしている感じもある」と競り合いを楽しんだ。

 実施が正式に決まれば、4位以内に入った鈴木が代表に内定する。パラリンピックは2016年リオデジャネイロ、12年ロンドンの4位が最高でメダル獲得は悲願。悔しい思いを晴らすためにも「東京の歓声を浴びたい」と大舞台を待ちわびる。 (神谷円香)

 

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