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【ニュースあなた発】

「あと1杯…」30分繰り上げ 品川着・内回りの終電、16日から大崎止まりに

終電近くのJR品川駅を利用する人々=東京都港区で(内山田正夫撮影)

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 品川駅に到着するJR山手線内回りの最終電車が三月十六日からのダイヤ改正で二十七分も早くなってしまう。“眠らない街・東京”なのに三十分近い繰り上げは、品川駅を利用する人には大問題。「三十分あれば、あと一、二杯は飲めるのに…」とぼやく地元の男性読者(52)の訴えを受けて、理由を調べてみた。 (宮崎美紀子、渡辺聖子)

 山手線内回りの終電は品川駅に午前一時十九分に到着しているが、この電車はダイヤ改正で大崎止まりになる。品川駅の最終電車は午前零時五十二分着に前倒しされるため利用者の戸惑いは大きい。

 午前一時を過ぎた深夜の品川駅では、友人と飲んだ帰りという品川区の会社員女性(32)は「いつもギリギリまで飲んでいるから本当に困る」と苦笑い。

 人員不足でほぼ毎日終電で帰るという出版社勤務の港区の男性(53)は「三十分以上仕事ができなくなるのはすごく問題。これからは仕事を持ち帰るか、土日にやることになるのだろう」と肩を落とした。

 しかしなぜ、終電が前倒されるのか。JR東日本の在来線輸送計画グループリーダー多々良和孝さんは「山手線には夜に車両を留め置きする留置線や車両基地が品川、池袋、大崎にあるが、品川駅改良工事のため品川の留置線が廃止になる」と説明する。

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 留置線のある場所では現在、京急品川駅の新しいホームをつくる工事が計画されている。そのため、これまでの終電は車両基地がある大崎で運行を止めることになったという。JRによると、改正にあたっては終電の乗客数や状態も調査した。「酔って寝過ごした人が多く、本当にこの電車がないと生活が成り立たない人は少ないという結論にいたった」

 留置線と言わず、山手線の線路に朝まで置いておけばいいと思うが、電車があると線路や駅の保守点検ができないという。「山手線は終電から始発まで三時間しかない。これ以上、保守点検の時間を短縮できない」と理解を求める。

 一本前の大崎止まりを品川まで走らせ、大崎の車両基地に回送させる案も検討したが、進路変更には時間がかかりすぎるという。

 ちなみに山手線外回りの品川着の終電は現在午前一時十五分で、これはダイヤ改正後もほぼ変わらない。

 よくよく考えると、品川駅に着く山手線の最終電車は、どこにも乗り換えられないのに不自然に遅い。

 「実は五十年以上前の国鉄時代から似たような遅い時間のダイヤになっていた。留置線があるからでしょうけど、今となっては理由がわからない」(多々良さん)。品川に限れば「世紀の大改正」で、十六日からの一週間は深夜に大崎駅の係員を増員して備えるという。

 

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