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【群馬】

ヘルメット着用が難航 高崎の高校で県がモニター実施中

女子生徒と談笑する増野晴夏さん(左)

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 前橋市で1月に自転車で通学中の女子高生2人が車にはねられて死傷した事故を受け、県は用意したヘルメットを高校生に自由に着用してもらうモニター事業を高崎市立高崎経済大付属高で実施している。ただ、生徒たちは他校の生徒の目を気にするなどしてほとんどが着けず、同校からは「県内各校で着用を一斉に義務化しなければ定着は難しいのでは」との声も出ている。 (菅原洋)

 夕方の下校時に十数分、同校の校門に立ってみた。自転車の生徒数十人が続々と帰宅するが、一人もヘルメットを着けていない。

 全校生徒約八百三十人のうち、自転車通学は約五百七十人を占めるが、今回の事業に参加しているのは一、二年生の男女計六十四人。参加者が少ないため、見掛けなかったのか。

 「モニターに参加していても、一度も着けたことない。女子たちはほとんど着けてない」

 二年の女子生徒二人は口をそろえた。「周りの人(他校や自校の他の生徒)が着けてないから、着けると浮いちゃうから」。女子生徒のうち一人は電車と自転車で通学しており、電車内でヘルメットを持つのも面倒という。同校はこうした生徒が多い。

 孤軍奮闘しているのは、二年生男子の増野晴夏(はるなつ)さんだ。事故の公判は現在、前橋地裁で進行中で、社会的な関心が再度集まっている。「事故のことを聞き、配られるのならばと着けてる。野球部で髪が短く、髪形の乱れも気にならない。ただ、他校の生徒の目は気になる。自費で買って着けようとまでは思わない」と実感を語ってくれた。

 着用期間は一日〜来月下旬。参加している生徒と保護者に着用中と終了後にアンケートを実施する。県は本年度中に事業を他に数校に依頼する見込み。

 関口俊邦教頭は「着用を義務化しなければ、定着には時間がかかるのでは。道路の整備や安全運転などで社会全体が生徒を守ってほしい」と求めている。

 県交通政策課は「着用が簡単でないことはある程度は想定していたが、現状は予想以上に厳しそうだと受け止めている。県内一斉に義務化するとなると、調整にかなりの時間が必要になる」と話している。

自転車で下校する女子生徒たち。モニター事業への参加は不明だが、ヘルメットは着けていない=いずれも高崎市で

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