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【群馬】

キャッサバ 邑楽の名産に  ブラジル人に口コミ広がる

収穫されたキャッサバを持つ島田信成さん=昨年9月、邑楽町で

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 熱帯各地で採れるイモ類「キャッサバ」が邑楽(おうら)町で生産され、地域に多い在日ブラジル人から人気を集める。日本人生産者は販売を通じた外国人との触れ合いに仕事のやりがいを実感。入管難民法の改正に伴う外国人労働者の増加を見据えて事業を拡大し「邑楽の名産に」と意気込む。

 キャッサバはアフリカや東南アジア、南米を主産地とする世界的な主要食糧。フライや煮込み料理など多様な調理法での味が楽しめ、スイーツの材料として日本でもなじみ深いタピオカの原料としても知られる。邑楽町で生産するのは農事組合法人「アグリファーム」。二〇一八年は約四ヘクタールで苗を植え、約三十トンを収穫した。直売所やインターネットなどの小規模販売ながら、多い日は百五十件の問い合わせがあり、直売所には車が列を作った。

 製造業が盛んでブラジル人が多く住む周辺の自治体だけでなく、東海地方や東京など各地から注文が相次いだ。「口コミで評判が広まった。生産が追いつかず、昨年は注文の半分しか応えられなかった」と大川則彦代表理事(49)。将来的な外国人増加を視野に、今年は約八ヘクタールに拡大する方針だ。

 栽培のきっかけは約十年前、組合員の島田信成さん(49)がインドネシア出身の義妹から要望されたことだった。試行錯誤して寒さに弱い点をクリアし、数年後から収穫可能に。一七年に中学時代の同級生だった大川さんと法人化し、生産を軌道に乗せた。「日持ちせず、大手企業は手を出しづらい。爆発的に売れる可能性を感じた」。大川さんは内装業から本格的に農家へ転じた。

 大切にするのは、客との触れ合いだ。近隣のブラジル人学校の生徒を芋掘りに招き、ハヤトウリや赤ビーツなど現地で好まれる野菜を育てて無料配布も。名前を覚えた客も増え、忙しい時は袋詰めを手伝ってくれるという。冬の時期は苗を育て、販売開始は九月の予定。二人は「ハイタッチをされるなど喜びの感情が直接的に返ってくるので、うれしくなる。今年はどう喜ばせようか考え中です」と笑顔を見せる。

 

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