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【群馬】

外遊の影響示す近藤嘉男企画展 アーツ前橋

古代ギリシアのエーゲ文明に着目し描いた「分有の鳥」=前橋市のアーツ前橋で

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 前橋ゆかりの画家近藤嘉男(一九一五〜一九七九年)の企画展「近藤嘉男と憧れのヨーロッパ航路」が前橋市千代田町のアーツ前橋で開かれている。五回のヨーロッパ外遊で画風が変化していく様子を、作品や旅行中の手記など二十五点から振り返ることができる。二十四日まで。

 東洋商業学校で学ぶ傍ら、日本画家の川端龍子(一八八五〜一九六六年)の画塾で絵を学んだ。一九三〇年代に画家となったが、その後トラック島に出征。四六年に復員した後、現在の広瀬川美術館(同市千代田町)の場所にアトリエと子ども向け絵画教室「ラ・ボンヌ」を開いた。

初期の作品では、四五年の前橋空襲によって荒廃した街の様子を灰色を基調に描いている。次第に画風が評価されるが、満足していない様子も日記からわかる。

 六四年に海外渡航が自由化されるとヨーロッパ外遊に出掛ける。ギリシャやフランスなどを約四カ月かけて回った。フランスの画家ピエール・ボナールの作品から色彩や構図を学び、七〇年代以降の作品に取り入れるようになった。晩年にかけては色鮮やかで写実的な作品が並ぶ。

 学芸員の若山満大さん(29)は「画家の個人史を作品を通して見てほしい。当時何を考え直面していたか、思いをはせてもらえれば」と話している。また同市出身で近藤とは対照的な人生を歩んだ三人の画家の作品も展示している。

 開館時間は午前十一時〜午後七時まで。入場無料。水曜休館。(市川勘太郎)

 

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