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【群馬】

電柱に見いだす景観の美 桐生市芸術大使 画家・山口晃さんが講演会

東京タワーを描いた自作の「新東都名所芝の大塔」を前に講演する山口晃さん=桐生市中央公民館で

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 桐生市芸術大使の画家山口晃さんが景観について語る講演会が十六日、市中央公民館で開かれた。美しい景観づくりの点では、邪魔者扱いされがちな電柱に美しさを見いだすなど、第一線の芸術家ならではの独自性のある持論を展開した。(池田知之)

 演題は「桐生の審美的な位相に関する考察」。まず、東京・日本橋の上には、首都高速道路が架かり、典型的な悪い景観とされる中、山口さんは首都高を支えるコンクリート柱や、下を流れる川の水面などに着目し「リズムがあって美しい」と指摘。先入観を持たずに鑑賞して、美を見いだす方法を紹介した。

 まちに立つ電柱についても「電線のたわみなど美しいライン(線)がある。電柱があることで風景が分厚くなる」と指摘し、周囲との調和を考えた景観づくりの大切さを訴えた。

 また、ごく普通の民家が立ち並ぶ桐生市内の風景の写真を示しながら、「アスファルトの接ぎ目や電柱のラインがわくわくする」と述べ、「もし今後補修するならば、道路の縁石にいい材料を使うなどすれば景観が変わるはず」などと指摘していた。

 山口さんは東京生まれの桐生市育ち。大和絵や浮世絵の様式を取り入れ、緻密に描き込んだ作風で知られる。NHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」のタイトルバック画や、成田国際空港(千葉県成田市)のパブリックアートなどを手掛けた。二〇一七年には、桐生市の魅力を発信する桐生市芸術大使に任命された。

 

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