東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 群馬 > 記事一覧 > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【群馬】

<志尾睦子のそふとフォーカス> (79)秋風が吹く頃に気付いたこと

時代にも自分にも風が吹きますようにと願掛けして、しばらくそのままにしておくことにした軒先の風鈴

写真

 今年の夏はよく雨が降る。一日降り続くことはあまりなく、降ったと思ったら小一時間もするとすがすがしい青空を見せる。もうすっかり秋の風が吹くようになった。高崎の地では、そんな季節の移ろいを感じられるが、災害につながる大雨の地域もあり連日の報道に胸が痛む場面も少なくない。まずは知ることから始まるのだと多方面のニュースに意識を向ける日々を過ごす。

 一方、アマゾンでは大規模な森林火災が三週間以上も続いている。地球の酸素の20%を供給していると言われる森林が壊滅の危機にあるということが、どういうことなのか、感覚的な恐ろしさが胸に迫る。日本でこの報道が大きくされるようになったのはつい最近のような気がするが、私はその前にこれを、アメリカ人の友人から教えてもらった。

 アメリカでは大騒ぎなのに、日本ではまだあまり報道されていないから、と言って彼女はそのニュースをシェアしてくれた。英文のニュースを印刷し、私に分かるように解説しながら説明してくれる。彼女は自分が興味あることや、関心ごと、時には知らなければいけないという使命感とともに、いろいろな話題を提供してくれる。彼女は自分がそれに対してどういう見方をしているか、考え方も添えて話し、必ず最後に「あなたはどう思うか」と聞いてくる。

 討論形式の会話に慣れているアメリカ人と、それに慣れていない日本人の私、という図式に最初こそ戸惑ったが、今ではとても良い刺激となっている。漠然と感じていることはあっても、日頃から言葉とともに考えていないと、とっさにどう思うかなんて意見としては出せないものだ。

 今回の話題は地球規模でスケールも大きい。だからこそ、日頃から言葉に直して考える癖ができていなかったことを痛感した。「わたしたちの家が燃えている」とツイッターに投稿したマクロン仏大統領の言葉にグッときた。自分の中に情報を入れた後、どう出すか。それを考えて今年の秋は過ごしたいと思う。 (シネマテークたかさき総支配人)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報