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【群馬】

前橋製糸業の歴史ひもとく 発祥の地で7日「シルクサミット」

繰糸器図面と東京農工大の学生らが取り組む3Dデジタル化の復元図(東京農工大学科学博物館提供)

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 日本初の洋式器械製糸場とされる「藩営前橋製糸所」が建設され、近代製糸業発祥の地となった前橋市の製糸の歴史をひもとく「シルクサミットin前橋Vol.2」が7日、前橋市本町のK’BIX元気21まえばしで開かれる。製糸所は現存しないが、同製糸所で使われていたものと同型の製糸器械の資料が見つかり、3Dデジタル化で復元する取り組みなどを紹介し、前橋の製糸業の歴史に光を当てる。 (市川勘太郎)

 同製糸所は世界文化遺産の富岡製糸場より二年前の一八七〇(明治三)年に、前橋藩士の速水堅曹(一八三九〜一九一三年)を中心に創業。スイス人のミューラーが製糸技術を指導し、富岡製糸場の大規模工場向きのフランス式ではなく、小規模工場向きのイタリア式を採用した。

 ミューラーが作った製糸場はいずれも現存しないが、二〇一七年、東京農工大科学博物館で、現在の東京・虎ノ門付近に明治初期に建てられた葵町製糸場の図面が発見された。器械の配置などからミューラーによるイタリア式の製糸場だと判明。

 図面から製糸場全体の仕組みや製糸器械を解明しようと、同大の研究者や学生らが図面を読み解き、3Dデジタル化する取り組みに挑戦している。

 シンポジウムは一六年に続き二回目となる。今年は「スイス・イタリアと藩営前橋製糸所」と題し、両国との製糸技術の関係性について議論する。

 パネリストには速水堅曹の子孫で速水堅曹研究会の速水美智子代表のほか、同博物館の斉藤有里加特任助教などが登壇する。斉藤特任助教は製糸器械の3Dデジタル化の取り組みについても報告する。本紙群馬版に「群馬学講座」を連載している前橋学センター長の手島仁さんがコーディネーターを務める。

 定員は四百人で参加は無料。午後一時半開始。事前申し込みが必要だが当日参加も可。

 問い合わせは、同市文化国際課=電027(898)6992=へ。

 

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