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【群馬】

豚コレラ「ワクチン検討を」 前橋市長ら、埼玉拡大で知事に要望

山本一太知事(右)に要望書を手渡す山本龍市長(右から2人目)と農家=県庁で

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 家畜伝染病「豚コレラ」が埼玉県へ拡大したのを受け、養豚農家が多い前橋市の山本龍市長と同市農業協同組合(JA前橋市)の役員三人らが十七日、県庁の山本一太知事を訪問し、感染防止にワクチンの早期接種を検討し、県境に消毒ポイントを設けるように求める要望書を手渡した。桐生市と渋川市もワクチンの早期接種検討などを求める要望書を提出した。

 前橋市の要望書は「伝染病が入ると、経済活動がストップして壊滅的な打撃を受ける」として「畜産県知事としての発信」を要請した。他に、感染源に疑われている野生イノシシに対する養豚場の防護柵設置が早急に施工できるように特段の配慮なども求めた。

 訪問に伴う会談は非公開だった。冒頭に山本市長は防護柵について「市内には八十以上の養豚場があり、(発注が集中して)資材の高騰や工事の遅れも考えられるため、配慮してほしい」とあいさつした。

 JA前橋市の大塚隆夫代表理事組合長は「(豚コレラが埼玉県の)秩父市に入り、前橋は緊迫した状態に変わった」と指摘。「ここまでくれば、ワクチンの投与をお願いしたい。前橋は養豚場が一カ所に集中し、感染すると連鎖が予想され、大変な危機感がある」と訴えた。

 訪問終了後、山本知事は報道陣に「要望を踏まえてワクチンなどについて検討したい」と述べた。

 続いて、JA前橋市養豚部会の上野実会長は「ワクチンは死活問題だ。接種できず殺処分になると、経営が成り立たず、廃業になりかねない」と語った。

 ワクチンについては、農林水産省が効果や費用などの面から慎重な見解を示している。 (菅原洋)

◆隣接の上野村は防護柵設置急ぐ

 埼玉県に隣接する上野村では十七日、村や農業関係者らが緊急の会議を開き、情報共有や対策の徹底を確認した。

 村は地域おこしの一環として、イノシシと豚を掛け合わせた食用の「イノブタ」を特産品として売り出している。飼育場の「村いのぶたセンター」では約二百頭を飼育しており、村は感染の要因とされる野生イノシシの侵入を防ぐため、施設を囲む防護柵の設置工事を急いでいる。

 十七日の会議には、村の委託を受けてセンターを運営する村農業協同組合(JA上野村)関係者らが出席し、国、県からの情報の共有や消毒の徹底などを確認した。村振興課では「センターには現在も侵入を防ぐネットはあるが、侵入防止をより確実にするために柵設置を急ぎたい」としている。 (石井宏昌)

 

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