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【群馬】

「ごんぎつね」作者 新美南吉に迫る 高崎で23日まで 書簡や原稿展示

新美南吉の背広や写真、原稿などが並ぶ=いずれも高崎市の県立土屋文明記念文学館で

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 名作「ごんぎつね」と童話作家新美南吉(一九一三〜四三年)の足跡をたどり作品を吟味する企画展「みんなの『ごんぎつね』〜新美南吉からのメッセージ〜」が高崎市保渡田町の県立土屋文明記念文学館で開かれている。直筆の書簡のほか、これまでに出版された絵本や、挿絵など計約百二十点が展示されている。二十三日まで。

 新美南吉は現在の愛知県半田市に生まれ、四歳の秋に母を亡くした。勉強が得意で成績も優秀だった南吉は、半田中の二年ごろから童話の創作活動を始めた。

 「ごんぎつね」は南吉が十八歳の時に執筆。いたずら好きの子狐「ごん」が自らの行動を反省し、母を亡くした「兵十」に償いをしていくが、心のすれ違いが起きる様子を描写した。

 児童文芸雑誌「赤い鳥」に投稿し、三二年の同誌一月号に掲載された。草稿が書かれたノート(複製)も展示され、同誌を見比べると、呼び名が「権狐」から「ごん」に変更されているほか、結末の表現に手が加えられている。

 南吉の童話集などの編集を手掛けた詩人巽(たつみ)聖歌(〇五〜七三年)との書簡では、執筆のため夏休み期間を利用し万座温泉を訪れていたことがわかる。

 隣接する展示室では、教科書にも採用され、絵本にもなった絵本画家かすや昌宏さんの光彩画を影絵のように映し出した空間で物語を読むことができる。

 企画を担当した神戸道子主幹(40)は「改めて作品に触れながら、作者のことを知ってほしい。直筆の展示品を見て楽しんでもらいたい」と話した。

 開館時間は午前九時半〜午後五時。観覧料は一般四百十円、大学・高校生二百円で中学生以下無料。 (市川勘太郎)

かすや昌宏さんが描いた光彩画とともに物語が楽しめる展示室

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