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【群馬】

前橋市自殺対策協 17年度公募委員 落選の元職員を特別選出

市民公募で元職員を特別扱いしていた前橋市保健所=前橋市で

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 前橋市保健所が二〇一七年度に市自殺対策推進協議会の委員を市民対象に公募した際、選考過程で一度は落選した元職員を特別扱いして選出し、その代わりに既に選んでいた一般市民を委員から除外していたことが分かった。市保健予防課は「誤った判断で、特別扱いと言われてもやむを得ない。市民の期待を裏切り、申し訳なかった」と謝罪している。 (菅原洋)

 協議会は一七年度に設置され、市の自殺対策推進計画の策定や評価をしている。同年度は七月から三回の審議が開かれた。委員の任期は二年で、有識者や関係団体の代表者ら計二十人で構成し、このうち二人を市民の公募枠とした。

 公募は自殺を減らすため、市民から多様な意見を聞くのが狙い。一七年春に市内の二十歳以上を対象に市の広報誌やホームページで募り、四人の市民が所定の用紙に職業や動機・抱負の作文(四百字程度)などを書いて応募した。

 審査は書類選考のみで健康部長、保健所長、保健予防課長が公平性を保つため職業や氏名などを伏せ、作文を「施策推進に対する考え方・視点」「行政との一体感」など四項目について五点満点で評価した。ところが応募した四人のうち一七年三月まで市の職員だった保健師が作文を四行しか書かず、採点は最下位となった。

 このため、元職員の作文と分かっていた担当者たちが、元職員にのみ所定の用紙と異なったノートに約十五行の作文を特別に書いてもらい、元職員は最高点で最終的に選出された。担当者たちは作文を依頼した段階で、元職員を選出させるのが前提だったという。

 これを受け、一度は選出されていた市民が落選。この市民の作文は自らの経験に基づいて委員になることを志した内容だった。市保健所は落選者二人への対応を検討している。

 最終的に選出された元職員と市民の二人は任期満了で今年の六月末に退任し、公正に改選したという。

 こうした選考は今年三月末にまとまった一八年度の包括外部監査結果報告書で「(元職員を)特別扱いしたと考えられる。公平性を保った選考がなされるべきだ」と厳しく指摘された。

 

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