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【群馬】

即位の礼記念 宮中儀式の装束、色で再現 高崎市染料植物園で企画展

天皇だけに着用が許された色の束帯装束「黄櫨染御袍」の立ちひな人形=いずれも高崎市染料植物園で

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 天皇陛下が即位を国内外に宣言される「即位礼正殿の儀」(二十二日)を前に、高崎市染料植物園(同市寺尾町)で十一日、宮中儀式の装束に受け継がれる古来の色彩を紹介する企画展「光を秘めた不思議な色 千年を越えて伝わる色彩」が始まった。(石井宏昌)

 平成から令和へと元号が改まった今年、即退位に伴う宮中行事で天皇陛下が着用される束帯が「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」。天皇陛下だけの色「黄櫨」は赤みがかった茶色、皇太子のみが着用される色「黄丹(おうに)」は黄色みのあるオレンジ色で、ともに太陽の色や光を表しているとされる。黄櫨はハゼとスオウで、黄丹はクチナシとベニバナで染める。

 こうした古代の色彩は平安時代に編さんされた法令集「延喜式」の記録で現代に受け継がれている。染料となる植物や染料を繊維に定着させる媒染剤、染色に必要な分量などが記され、後世の染色家らの貴重な資料となっている。

平安時代の男性装束「束帯」(右)と宮中女性の装束「十二単」。左奥は季節感を表現する「襲の色目」

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 企画展では染色家の山崎青樹さん(一九二三〜二〇一〇年)が延喜式の記述を基に古代の色彩を草木染で再現した絹の反物を展示し、黄櫨や黄丹など三十八色を紹介。企画展のために制作した黄櫨染御袍の立ちひな人形や、平安時代の男性装束「束帯」や宮中女性の装束「十二単(ひとえ)」、季節感を表現する「襲(かさね)の色目」など計約百点を展示する。

 ハゼやベニバナは紫外線の下で光る性質があり、同園担当者は「黄櫨染や黄丹は、いわば光を秘めた色。古代では月光を浴びてほのかに光を発したかもしれない。植物が生み出してきた日本の豊かな色彩、それを受け継いできた文化を知ってほしい」と話す。

 十二月一日まで。期間中に黄櫨染の実演と解説などのイベントもある。問い合わせは同園=電027(328)6808=へ。

◆桐生織の「富岡製糸場錦絵」を県が献上

献上品のイメージ(県提供)

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 県は天皇陛下の「即位礼正殿の儀」を祝い、世界文化遺産の富岡製糸場を描いた錦絵を献上すると発表した。献上日は十一月下旬を予定している。

 県秘書課によると、品名は「正絹(しょうけん)桐生織(絵画織)額『富岡製糸場錦絵』」。二〇一四年に富岡製糸場が世界文化遺産に登録されたことを記念し、桐生織物協同組合(桐生市)が富岡シルクを100%使用して制作したうちの一点。縦八十センチ、横百六十センチ。

 県表具内装組合連合会が制作中の県産杉材を使用した額に入れて献上する。絹製品は県を代表する伝統工芸品で、皇室と縁が深いことから選定した。(市川勘太郎)

 

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