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【群馬】

3人死亡の富岡市内匠 台風19号で土砂崩れ

 台風19号による土砂崩れで県内では富岡、藤岡両市で計四人が犠牲になった。富岡市内匠(たくみ)で発生した土砂崩れでは三人が亡くなり、知人らは突然の悲報に声を詰まらせた。

◆柳沢幸男さん 地域祭りで獅子舞披露 

 同市の土砂崩れで犠牲となった柳沢幸男さん(68)は、祭りで獅子舞を披露するなど地域の活動に熱心だった。知人らは「信じられない」と突然の死を悼んだ。

 幸男さんは獅子舞保存会に十年近く所属していた。集会所で月二回、一緒に練習していた柳沢茂さん(79)は「真剣に取り組み、いつも楽しそうにやっていた」と振り返る。毎年十月の祭りで踊って日頃の成果を見せ、「みんなを沸かせていた」という。

 以前、保存会にいた柳沢実さん(88)は「獅子舞を本気でやってくれた。真面目で立派な人だった」と惜しんだ。

 幸男さんは家の前の畑でキャベツや白菜などを育て、年二回の地域の道路清掃や山の草刈りにも精を出していた。佐々木秀吉さん(80)は「物腰が柔らかい人だった。本当に残念」と肩を落とした。

◆田村あや子さん・勉さん親子 仲良くドライブ

 同市の土砂崩れで犠牲になった田村あや子さん(79)と勉さん(53)は、週末には二人でドライブをする仲の良い親子だった。明るく笑顔を絶やさないあや子さんと、仕事熱心だった勉さん。近所や勤務先の人たちから慕われていた。

 あや子さんは地域の行事や老人会に積極的に参加。お酒と歌が大好きで、老人会の旅行ではカラオケで場を盛り上げた。老人会でよく顔を合わせていた女性(69)は「電動自転車で一人カラオケにも行っていた。パワフルな人で、会うと必ず向こうから話し掛けてくれた」と話す。

 あや子さん宅の前の畑には色とりどりの花が植えられていた。約三十年の付き合いがある近所の主婦堀越一美さん(69)は「秋の桜が咲くと『きれいだね』なんて言って一緒に花見をした」と振り返る。

 長野・軽井沢や埼玉・秩父に勉さんと遊びに行ったことを話す姿は、とても楽しそうだった。庭で採れた野菜もよく届けてくれたといい、「また野菜を両手に満面の笑みで家に来てくれるんじゃないかと…。突然でさみしい」と言葉を失った。

 自動車部品工場に勤めていた勉さんは、金属のプレス加工を担当していた。休むことなく真面目に仕事に取り組み、十五年ほど一緒に働いてきた岡野義隆社長(47)にとって頼れる存在。「従業員として、ずっと工場を守ってくれて本当に感謝している」と涙ぐんだ。

 

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