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【群馬】

「荒船風穴」新資料で迫る 操業時の写真など展示 下仁田で企画展

大正期の荒船風穴の写真。中央奥が建築中の番舎。手前の3棟が、右から1号、2号、3号風穴の蚕種貯蔵庫。さらに手前(左下)で製材作業者の姿も=新発見展の展示から

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 下仁田町の世界文化遺産「荒船風穴」(蚕種貯蔵所跡)の経営母体だった「春秋館」で新たに見つかった資料を集めた企画展「新発見展 荒船風穴経営母体の姿」が三十日まで、同町下小坂の町歴史館で開かれている。風穴の操業時の写真や設計図案、事務文書など計約六十点を展示。国内最大級の蚕種貯蔵所へと発展した過程や春秋館と風穴との関わりなどを紹介する。 (石井宏昌)

 春秋館は荒船風穴を経営した庭屋静太郎(一八六二〜一九三六年)の屋号で、町内の自宅兼事務所などの総称。

 風穴に貯蔵する蚕種は鉄道で下仁田駅に届けられ、荷馬車などで春秋館へ。同館で管理手続きなどを経て風穴に送られており、風穴と一体的な施設だった。二〇一七年に町に寄贈され、一八年に町指定史跡、一九年に「ぐんま絹遺産」に登録された。

 企画展では、町が建物内に残る書類や調度品、養蚕具など大量の資料を調査した中から選定して公開。風穴の蚕種貯蔵所が1号、2号、3号へと拡大する様子が分かる写真や「2号風穴設計縮図」(設計検討案)、操業時の絵はがきや広告などが並ぶ。

 写真は大正期の「ガラス乾板」とその刷版を展示。風穴近くの連絡事務所「番舎」の建て替え作業を撮影した大正期の写真では、現地のスギを製材する様子や風穴の1〜3号の貯蔵所が並ぶ光景を記録している。

 2号風穴まで完成している段階のさらに古い写真もある。2号風穴設計縮図は実際は採用されず、実物では、さらに低温保存が可能な構造となった。昨年六月に発見された往時の風穴の全景を描いた油絵の複製などもある。

 秋池武館長は「荒船風穴が規模だけでなく、機能的にも国内最高水準へと発展した推移が分かる。世界遺産登録五周年を迎え、ぜひ見てほしい」と話す。

 入館料二百円。今月末まで無休。荒船風穴の本年度の見学は今月末まで。共に問い合わせは町歴史館=電0274(82)5345=へ。

新発見の資料が並ぶ会場=下仁田町歴史館で

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