東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 茨城 > 記事一覧 > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【茨城】

筑西市など運行協 真岡線SLの1両譲渡へ 経費増大、2両は「困難」

筑西市誕生を祝うヘッドマークを付けて下館駅付近を走行するC11形(2006年3月、筑西市提供)

写真

 下館駅(筑西市)と茂木駅(栃木県茂木町)を結ぶ真岡鉄道真岡線を走る蒸気機関車(SL)について、筑西市や栃木県の一市四町でつくる運行協議会は、二両のうちC11形の譲渡先を探す方針を決めた。協議会によると、検査代や運行経費の増大が見込まれ、二両の維持が困難になるためだという。譲渡後は一両体制になり、現在のような通年運行は難しくなる見通しだ。 (越田普之)

 真岡線は全国でも珍しく、毎週末のように「SLもおか」が運行され、鉄道ファンの人気を集めてきた。SLは協議会が保有するC12形と、栃木県真岡市が購入したC11形の二種類がある。一九九四年三月、まずC12形の運行が始まり、長期検査中などに代走できるよう、九八年にC11形が投入された。

 C11形の譲渡は、五月に開かれた協議会の総会で決まった。残るC12形の方が保存状態が良く、希少性も高いという。現在、C12形は六年に一度の全般検査に入っている。年度末までに戻る見通しで、それまではC11形が運行を続ける。

 譲渡理由について、協議会の担当者は「全般検査には約一億四千万円かかり、今後さらに膨らむ可能性がある」と説明する。また、近年は運行一回あたりの乗客も減少傾向にあり、運輸収入は経費の約半分という状態。赤字は協議会の六市町が穴埋めしている。

写真

 一昨年まで需要があったSLの貸し出しも下火になっている。ピーク時にはJRの五路線へ貸し出し、千四百万円ほどの収入を得ていた。だが、SLブームが落ち着いたためか、本年度の貸し出し実績はない。

 今後はSLの通年運行が難しくなり、二両を連結する「重連運転」も見られなくなる。真岡鉄道副社長で、SLを観光の目玉の一つに据えてきた筑西市の須藤茂市長は「一両になるのは残念だが、それに負けないようにイベントなどを発案していきたい」と強調。真岡線自体の経営も厳しく、譲渡はやむなしとした。

 須藤市長によると、市は下館駅のホーム上で地場野菜を販売し、購入した客が野菜を自宅などに送る際、送料を負担することも検討しているという。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報