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【茨城】

陶聖・板谷波山 帰ってきた傑作の全容初公開 コレクター遺族が寄贈

青磁の傑作「葆光青磁唐花彫紋花瓶」について解説する荒川教授と板谷理事長(右)=筑西市で

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 近代陶芸の巨匠として知られ「陶聖」と呼ばれる、筑西市出身の板谷波山(一八七二〜一九六三年)の作品コレクションが市に寄贈されたことを受け、全容を初公開する「ふるさとへの贈り物」展(市教育委員会主催、東京新聞水戸支局など後援)が六日、市内の板谷波山記念館で始まる。

 展示作品は、土浦商工会議所の会頭を務めた故・神林正雄さんと、妻の節子さんが四十年かけて収集した、花瓶や茶碗(ちゃわん)など四十四点。昨年、遺族が「(波山の)故郷にお返ししたい」と、市に寄贈していた。その価値は三億四千万円とも推定されている。

 五日の内覧会で、波山を研究する学習院大文学部の荒川正明教授(56)が、コレクションの特徴を「品格が感じられる」と解説。特に、神秘的な色合いと鋭い彫刻が目を引く葆光青磁唐花彫紋(ほこうせいじからはなほりもん)花瓶(一九一九年ごろ)について「これを超える現代青磁はない」と評した。

 完璧主義者の波山は、納得できない作品を打ち砕いていたという。そのため、生涯の作品数は千点ほどしかない。波山の孫で、記念館を運営する財団法人「波山先生記念会」の板谷駿一理事長(77)は「寄贈によって日本屈指の収蔵数になった」と、神林夫妻と遺族への感謝を口にした。

 コレクション展は十一月四日までの午前十時〜午後六時。八日を除く月曜と九日が休館。入館料は一般が二百円、高校生以下は無料。問い合わせは記念館=電0296(25)3830=へ。 (越田普之)

 

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