東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 茨城 > 記事一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【茨城】

高萩の堤防にバンクシー? 「本人」が本紙に返答も、謎残す

バンクシーに似た絵を見に集まった人たち=高萩市で

写真

 正体不明の路上芸術家バンクシーが描くような絵が各地で見つかる中、高萩市高浜町の海岸堤防にも出現し、地元で話題になっている。バンクシーは、本紙の問い合わせに自作であることを否定したが、返信の文面で自分の名前のつづりを誤っているという謎も。誰かが模倣した可能性がありつつ、市関係者は「海岸を知ってもらうきっかけになれば」と期待する。 (越田普之、水谷エリナ)

 絵は、有明高浜海岸に通じる花貫川の河口から北に数百メートルほどの堤防で見つかった。構図は、ハート形をした赤い風船と、それを見つめる少女で、オークションの落札直後に自動で細断され話題をさらった「少女と風船」を思わせる。これとよく似た絵は、千葉県九十九里町の漁港でも見つかっている。市によると、十三日に市民から情報提供があった。ただ、絵がいつごろに描かれたかは分かっていないという。

 十五日午後も、市民がひっきりなしに見物に訪れていた。ネット上で型紙が販売され、誰でも簡単に複製することができることなどから、一様に「偽物じゃないの」と半信半疑の様子。それでも、「せっかくだから」と記念撮影で盛り上がっていた。

 近所に住んでいるという六十代の女性は「本物じゃなかったとしても、高萩に人が集まるきっかけになれば」。現場に居合わせた市観光商工課の宇佐美淳課長補佐(47)も「海岸を知ってもらい、夏の誘客につなげたい」と話した。

 一方、バンクシーの路上芸術は、公共物への落書きという側面もある。東京都港区で見つかった絵に、小池百合子都知事が「東京への贈り物かも?」とツイートし、保存措置を取ったことに器物損壊を容認しているなどとの批判が出た。

 海岸堤防の管理者は、県の高萩工事事務所。取材に「特に景観を害している訳ではないので、今のところ消す予定はない」と説明。本物かどうか鑑定する考えもないとしている。

 本紙は、バンクシーの公式サイトからメールで真偽を問い合わせたところ、バンクシーの作品ではない趣旨を読み取れる「This is not by Bansky」と返信があった。ただ、バンクシーのつづりは、正しくは「Banksy」で、sとkが逆になっている誤りがあり、単純なミスなのか、意図的なのか、謎を残している。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報