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【茨城】

イノシシの旗指物(はたさしもの)公開 戦国武将の守り神 桜川

戦国時代の16世紀末に武将・真壁氏が使っていた旗指物(桜川市教育委員会提供)

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 今年が亥年(いどし)に当たることから、桜川市の真壁伝承館歴史資料館は、イノシシが描かれ、戦国時代の十六世紀末に地元の武将・真壁氏が使っていた旗指物(はたさしもの)(縦一・四六メートル、横一・八メートル)のレプリカを展示している。館によると、実物は傷みもあることから展示されていない。もともとはレプリカも公開していなかったが、要望があったという。

 入館無料。問い合わせは館=電0296(23)8521=へ。 (荒井六貴)

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 炎のようなたてがみ、敵を見据える鋭いまなざし、むき出した牙…。畳二枚ほどもある絹地に墨で描かれた大イノシシは、今にも地を蹴り、突進していきそうだ。

 旗指物は、戦陣で武将の所属や任務を示す旗。元は守護神を呼び寄せ加護を祈る「より代」だったが、次第に敵味方を区別する目印になった。

 市教育委員会の越田真太郎主幹は「イノシシは勇猛で、戦場で好まれたモチーフ。武士の守護神である摩利支天の乗り物でもあり、摩利支天を勧請して加護を祈るという意味もあったのではないか」と話す。

 真壁氏は平安時代末の十二世紀から市周辺を統治。関ケ原の戦いで西軍に味方したとして常陸国(茨城県)の佐竹氏が出羽国の秋田(秋田県)へ国替えとなった一六〇二年、家臣として従い常陸国を離れた。居城だった真壁城跡は史跡となり、今は市民の憩いの場になっている。

 旗指物は真壁家の子孫に代々受け継がれ、一九九五年、三十四代当主に当たる関東在住の男性が古文書類や陣羽織などとともに市へ寄贈した。

 イノシシの毛並みを表す墨の濃淡、目などに使った赤や金色の顔料は色あせておらず、大切に保管されていたことがうかがえる。子孫の男性は「これらの史料は、真壁の地にあってこそ、その価値が生かされる」と話していたという。

 

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