東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 茨城 > 記事一覧 > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【茨城】

東海村広域避難訓練 小学生、保護者が初参加「子どもと会えるか…」

東海村からつくばみらい市の施設に到着した小学生と迎えの保護者ら=同市で

写真

 日本原子力発電(原電)東海第二原発が立地する東海村は24日、放射能が漏れる重大事故に備えた広域避難訓練を実施した。訓練は2017年から毎年1回実施しており、今回で3回目。小学生と保護者が初めて参加し、約80キロ離れた避難先のつくばみらい市に向かった。「事故時にスムーズに子どもと会えるのか」「避難先までたどり着けるか心配だ」などと不安の声が上がった。 (山下葉月)

写真

 村は、全域が原発から約五キロ圏の予防防護措置区域(PAZ)に入る。県の避難計画では、全村民約三万八千人が県南の取手、守谷、つくばみらいの三市に、原則マイカーで避難することになっている。

 訓練には住民や関係機関の約五百人が参加した。午前七時二十分、原子炉を冷却するのに必要な給水機能が喪失したと想定。村は午前八時、村役場に災害対策本部を設置し、緊急速報メールや防災行政無線などで避難を呼び掛けた。

 子どもの避難訓練には、村内の二小学校の六年生約八十人が参加。各小学校からバスに乗り込み、約一時間半かけてつくばみらい市に移動した。市のコミュニティセンターなどに到着すると、子どもを保護者に引き渡す訓練があり、村の職員らがチェックシートを使って手順を確認した。

 広木遥也(とうや)君(11)は「移動が長かった。サイレンの音も大きくてびっくりした」と話した。マイカーで現地に駆けつけた母親の愛乃さん(34)は「はじめて来る場所でとまどいが大きかった」。ほかに小学生の子ども二人がいることから「万が一、子どもたちが別々の場所に避難することになったらどうすればいいのか」と不安を口にした。

 長女の長谷川万哩さん(11)を迎えに来た母親の志緒里さん(52)は、事故時の渋滞を危惧した上で「避難所に向かうまでの道が細いのに車が多かった。事故時はもっとあせってしまう」とこぼした。

 村の避難計画案によると、事故が起きた時、子どもたちは原則、村内の学校で保護者と合流した上で避難先へと移動する。困難な場合は、避難先で引き渡す。

 訓練後、記者会見した山田修東海村長は「事故時、避難先での引き渡しを必要とする人がどれだけいるのか調査する必要がある」と強調した。

 東海第二を巡っては、原電が今年二月、再稼働方針を表明。だが周辺の三十キロ圏には全国最多の九十四万人が暮らし、自治体が義務付けられている避難計画づくりは難航している。

東海村内の小学校からバスに乗り込み、つくばみらい市へ向かう小学生ら=東海村で

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報