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【茨城】

舘野芳之助の生涯に光を 筑西で29日、子孫が講演

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 明治期の自由民権運動の中で起きた「加波山(かばさん)事件」について学ぶ講演会が二十九日、筑西市立中央図書館で開かれる。市の郷土史家らでつくる「自由民権加波山事件研究会」(桐原光明会長)の主催。事件に関わった民権運動家の舘野芳之助(一八六〇〜九一年)=写真、古河市出身=の子孫を講師に招き、事件の知られざる一面に光を当てる。

 加波山事件は一八八四(明治十七)年、民権運動の中で急進的な考えを抱いた若者らが、運動を厳しく弾圧した栃木県令(当時の県トップ)三島通庸(みちつね)の暗殺を企てた事件。暗殺が未遂に終わると、リーダー格の富松正安(一八四九〜八六年)=筑西市出身=ら十六人は桜川市と石岡市にまたがる加波山に立てこもり、警察や豪商を襲撃した。

 舘野は富松と交流があった。爆弾を作ろうとして誤爆で右手を失い、逮捕後の獄中で、西洋由来の「自由」の概念を東洋思想として独自に考察した著書「自由東道」を執筆した。

 講師を務める古河市文化財保護審議会委員で舘野の玄孫(孫の孫)の平井良直さんには、地域の民権運動家の人間模様などを語ってもらう予定。研究会事務局長の白石誠さん(70)=筑西市下中山=は「事件の当事者の子孫に話を聞ける貴重な機会。舘野の生涯や思想を知ってほしい」と来場を呼びかける。

 参加無料。講演は午前十時半からで、午後一時半からは平井さんとともに「加波山事件志士の墓」がある妙西寺など筑西市内の史跡を巡る。舘野ら地域の民権運動家に関する研究報告を掲載した会誌(一部四百円)も販売する。問い合わせは白石さん=電090(4131)3281=へ。 (宮尾幹成)

「加波山事件志士の墓」の前で舘野芳之助について語る白石誠さん=筑西市で

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