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【茨城】

台風19号被災地 生活再建や復旧続く 交通に豪雨の影響も

台風19号で浸水した水位を指さす店長の谷津安男さん=いずれも城里町御前山で

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 本県を再び襲った激しい風雨から一夜明けた二十六日、台風19号の被災地は、生活再建や復旧に向けて再び動きだした。城里町では食堂の再開に汗する人々の姿があった。 (鈴木学)

 県災害対策本部の二十六日午後三時現在のまとめによると、大雨関係ではけが人などの人的被害はない。建物被害は一部損壊が一棟(神栖市)、床下浸水が二十棟(北茨城市など七市村)あった。常陸太田市の亀作川、水戸市の逆川など五河川で川の水があふれ、田畑などが浸水した。発令された避難指示、避難勧告は全て解除になった。

 交通関係に影響が残り、鉄道は、鹿島臨海鉄道が線路への土砂流出などにより大洗−大洋駅間で運行を見合わせている。道路では、県道が十路線で通行規制が行われている。

 台風19号関係では、建物被害がさらに増え、計四千四百三棟に拡大した。一方、罹災(りさい)証明書の交付が進み、県営住宅は百二戸、市営・町営住宅は五十戸で入居が決まった。ひたちなか市災害ボランティアセンターは、市議選などのため、二十七〜二十九日は受け入れを一時中断する。

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◆29日再開へ従業員ら汗 城里の「道の駅かつら」

 台風19号で那珂川の氾濫による浸水被害に見舞われた城里町御前山の「道の駅かつら」は、地元農産品の直売コーナーは仮オープンしたものの、調理機器や食器類が水をかぶった食堂は現在も休業中。二十九日の営業再開に向け、従業員らが機器の修理や食器類の洗浄に汗を流している。

 二十六日の那珂川は、前日の大雨で再び増水していたが、「19号の時はこんなもんじゃなかった」と店長の谷津安男さん(53)。高さ一メートルほどの壁に付いた泥の跡を指さし、「ここまで水が来たのは初めて」と振り返る。

 19号が本県を襲った十二日、谷津さんは店内にとどまり通過を見守った。水位のピークは十三日午前五時ごろ。勢いのある濁流で川に面したガラス窓が割れ、水がなだれ込んできた。モーターが上部にある大型冷蔵庫は汚れただけで故障はなかったが、そばのゆで釜や食器洗い機はバーナーやモーターが低い位置にあったため壊れた。

 汚れた食器類は従業員が毎日、洗剤や消毒液で繰り返し洗い、再スタートに備える。谷津さんは「今の季節は常陸秋そばを目当てに来てくださるお客さまも多い。食堂が再開してやっと復旧と言える。二十九日は新そばでお客さまを迎えたい」と前を見据える。

 道の駅かつらは、一九九三年四月に県内初の道の駅としてオープンした。夏には河川敷で楽しめるバーベキューが人気で、コンロや木炭など用具一式を貸し出すサービスもある。これらを収納した物置は丸ごと流され、中身は回収できたものの、使い物にならなくなったものも多い。

 台風19号で那珂川が決壊したのは常陸大宮市と那珂市の三カ所だが、いずれも城里町との境界近く。町内で支流の水があふれた場所も複数あり、浸水被害が広がった。

 県の二十六日現在のまとめによると、住宅などの全壊は二棟、半壊が百十六棟、一部損壊が五十一棟。農業もそば、ネギ、イチゴ、大豆などが被害を受けた。 

  (宮尾幹成)

29日に食堂が営業再開する道の駅かつら

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